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レーヴァティン
第二百六十九話 混沌と悪意の神その七

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「俺もだ」
「ちゃんと考えてるな」
「空船にだ」
「積んで運ぶな」
「そして術でもな」
 それを使ってというのだ。
「輜重隊もだ」
「連れて行くな」
「移動の術で行き来もさせてな」 
 そのうえでというのだ。
「そうしてだ」
「運ばせてでか」
「戦っていく、武具と食いものなくしてだ」
 この二つがあってこそというのだ。
「戦は出来ない」
「誰でもな」
「飲まず食わずで戦える兵がいればだ」
 若しそうであればというのだ。
「是非欲しい位だ」
「全くだよな」
「金の卵を産む鶏以上のだ」
「価値あるものだな」
「何故それが出来るか調べたい」
 何故飲まず食わずで戦えるかだ、戦場に送るより前にまずそのことを調べたいというのである。英雄は本気で言った。
「生きているならな」
「絶対に飲んで食うからな」
「ダイオウグソクムシの様ならな」
「本当に凄いからな」
「調べてその原因がわかり」
 そうしてというのだ。
「他の者にも応用出来るならな」
「応用するな」
「そうすれば戦どころかだ」
「普通に暮らしていてもな」
「この世の何もかもが一変する様な」
 そうしたというのだ。
「画期的なことだからな」
「調べてな」
「何故そうなのか突き止める」
「そうするな」
「必ずな、そして今金の卵を産む鶏の話をしたが」
 この童話のというのだ。
「あの童話では何故産むか調べたく思ってな」
「鶏を解剖して殺したな」
「それで金の卵は手に入らなくなった」
「馬鹿な話だって言われてるな」
「しかし学問としてはだ」
 童話ではそう言われているがというのだ。
「これはな」
「実はいいことだよな」
「そうだ、原因が気になりな」
 金の卵を産むそれがだ。
「調べることはな」
「学問的には正しいな」
「疑問があれば調べてだ」
 そうしてというのだ。
「突き止める」
「それはいいことだな」
「学問としてはな、だからあの童話の行いはな」
「正しいな」
「そうだ、原因を突き止める」
 その様にしようと考え実行に移すことはというのだ。
「正しいことだ」
「それで飲まず食わずで戦える兵隊がいればな」
「俺もそうする、だが鶏もだが命まではな」
「取りたくないな」
「死ねばそれまでだ」
 まさにその時点でというのだ。
「だからな」
「死なない様にな」
「気をつけつつな」
 そうしてというのだ。
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