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展覧会の絵
第十三話 ベアトリーチェ=チェンチその四
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なかった。十字にしても。
「けれどそれ以上にね」
「自分の娘に手を出すことは」
「罪だよ。だからこの場合はね」
「その絵の女の子は同情されるべきかな」
「彼女に罪があってもその罪はまだ許されるよ」
 そうなるというのだ。彼女の父が彼女にした罪に比べれば遥かに。
「まだね」
「そうだよね、やっぱり」
「そしてそれは彼女だけではないよ」
「この女の子だけじゃないんだ」
「罪を犯し泣く人はいるよ」
 罪は人の心を苛むものだというのだ。ただしこの絵の主人公であるベアトリーチェ=チェンチの涙には様々な説があろう。だが十字はここではこう言ったのである。
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