やっぱり僕は歌が好き 第十楽章「何気ない一言が余計な仕事を増やす」
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マリー》は腐ってもお姫様だからねぇ……
「だから今の内からポップスの勉強をプーサン経由でしてもらって、数年したら今度は教える側……つまり芸高校の講師として雇いたいんだよ。そうなると完全に公務員だから、将来は安泰だよね」
良いわねぇそれ。
「た、確かに安泰でしょうし、私も色々学びたいとは思ってますが……私に務まるでしょうか、他人様に何かを教える立場なんて!?」
「それは僕に言われてもねぇ」
アンタ次第でしょ!
「はい、じゃぁ決まり! おと……陛下は将来有能な講師を得て、ピエッサさんはあの馬鹿以上の力を手に入れる。ウィンウィンね?」
『おと……』って言った。今“お父さん”って言いそうになったわ!
「ウィンウィン……確かに僕とピエッサちゃん達は利益を得てるけど、リューナは如何なんだい?」
「如何と言われましても……私はプーサンへの口添えを協力したかっただけですから。しかもそれによって未来の音楽シーンの発展へ寄与できましたので、私は満足でありますけど?」
気が利く!
あの娘が微塵も音楽発展に寄与して無い分を、リューナ嬢が率先して行っているわ。何て良い娘なんでしょう!
「無欲なのは構わないが、使える状況は最大限に使った方が良い」
「『使える状況』とは?」
とは??
「魔技高校だって同じ様な時期に卒業式だろ。多少日付をずらせば、芸高校の有志と魔技高校の有志が協力し合った個性的な卒業式に出来るんじゃないかな?」
「なるほど! そうですわねぇ……魔技高校の本年度の卒業式は、陛下からアイデアを頂き開発した“マジック・スチール・ヴィジョン”(通商『MSV』)のプロトタイプを使って、式を盛り上げようと提案を考えていたところです」
「……あぁ! 写真の事か! MSVってカメラの事か!! うん、頼んだ。あれってもう実用段階なの?」
「はい陛下。MHが色々と参考になっております」
何かまた、陛下のアイデアで凄そうな物が出来上がってるらしいわ。
「じゃぁリュカさん、こうしたら如何です。何も芸高校と魔技高校だけが特別に卒業式を共同で行うんじゃなくて、他の学校も卒業式自体は別日に執り行って、制作は数校で共同制作するってのは」
「まぁ良いんじゃないかな」
ザコ宰相のクセに良い提案をするじゃないのよ!
「となると、各校が同日……もしくは連日に卒業式をするのは時間的に式を任された者達に負担でしょう。そう思いませ
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