第二章
[8]前話
「何でも一生懸命はいいよね」
「そうですよね」
「だからコンサートも行ってきます」
二人は目をキラキラとさせて答えた、そうしてだった。
二人でそのコンサートも行った、グッズで全身を包みペンライトを持ってコンサートの最初から最後までだった。
文字通り全力で応援した、そして終わってだった。
風花はコンサート会場を後にする時に隣を歩く澄花に話した。
「いや、今日も最高だったわね」
「トシ君はいつも最高よね」
「ええ、そんなトシ君だからね」
「私達も応援してるしね」
「これからもね」
風花はさらに言った。
「応援していこうね」
「当然よ、何があっても」
それこそと言うのだった、澄花も。
「ずっとよ」
「応援していかないとね、今度ドラマに出るけれど」
「そのドラマも毎週ね」
「観ないとね、演技は本当にね」
「まだまだだけどね」
至らない点のことも話した。
「それでもね」
「徐々にでも上手になってるし」
「そちらもね」
「観ていきましょう」
こう話してだった。
二人でコンサート会場を後にしてそれぞれの家に戻った、そして翌日またサークルの部室においてだった。
彼のことを話した、伊達はその話を聞いてまた二人に言った。
「これからも応援していってね」
「はい、そうします」
「何があっても」
「それこそ天地がひっくり返っても」
「隕石が落ちても」
それでもというのだ。
「何があってもです」
「そうしていきます」
「是非ね、しかし僕も」
ここで伊達は自分のことを思って言った。
「そこまで必死のものが欲しいね」
「私達みたいにですか」
「アイドル推しはですか」
「うん、必死になれたら」
それならというのだ。
「きらきらしてるからね」
「えっ、それってつまり」
「私達は」
「観ていてね」
そうしていてというのだ。
「そうですか」
「推しの活動をしていても」
「そうだよ、応援は悪いことじゃないし」
誰かにそうすることはというのだ。
「そのことに対して必死になることはね」
「いいことで」
「そして観ていてもですか」
「いいと思うよ、じゃあ僕もね」
伊達は笑顔のまま話した。
「贔屓のアイドルを二人にみたいに応援していこうかな」
「いいですよ、推し活」
「全力でやって下さいね」
「うん、そうしていくよ」
こう言って伊達は自分が好きなアイドルの応援に力を入れていった、するとそれが随分楽しく夢中になり二人の気持ちがあらためてわかった。
アイドル推しは全てを賭けて 完
2022・11・21
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