暁 〜小説投稿サイト〜
<ポケットモンスター トライアル・パレード>
1章「新しい旅先」
8話「カゲギシ砂丘 綺麗な砂の主」
[10/28]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ウリの言う罠がどんなものか尋ねる。
「ここ1ヶ月の犯人の行動条件と活動分布、そして砂丘全体の構造を見て、考えました。作戦は、こうです」
1時間後。
サトシ達は、ヒョウリの指示の元で、小屋から出て砂丘のあるポイントに来ていた。彼らは今、4人揃って砂の丘で伏せた状態で、双眼鏡を覗いていた。彼らが見ているのは、30m程離れた砂の場を観察していた。そこには、空き缶と菓子の空き袋等が置かれていた。サトシ達は、なぜかそれを監視しながら、何かを待っていた。
「本当に、大丈夫なんですか?」
「あぁ。過去のデータから見て、安全かつ高い確立で犯人が現れる方法だ」
ヒョウリは、マナオの指摘にそう答えると、今度はサトシが言ってきた。
「けど、なぜゴミなんだよ。ポケモンをおびき寄せるなら、ポケモンフーズとかせめて中身の入ったお菓子がいいはずだろ」
「確かに、それでもいいが、それだと対象外のポケモンまで来てしまうおそれがある。ここは、じめんタイプをはじめ野生ポケモンが多く住んでいる場所だ。もし、ポケモンフーズでも食い物でも置いとけば、匂いに釣られて来てしまうし、餌を食われたらアウトだ。それに、犯人は食い物もそうだが、最も特殊なものにも釣られる習性がある事が分かった」
「特殊な習性?」
「・・・ゴミだ」
「「「ゴミ?」」」
「犯人は、なぜかこの砂丘に捨てられたゴミを回収する修正があるらしい。過去に、訪れた客の中の被害届けには、食事の際に襲われたとあったり、手持ちの食料を奪われたとあるが、大概は食った後だと予想出来た」
「どういう事かね?」
ヒョウリの言う事に、ヤマカが疑問を持って尋ねた。
「ヤマカさん。この砂丘って、確か何年か前にゴミや違法廃棄物の持ち込み問題で、ニュースになった事がありますよね」
「あぁ。確かに、以前観光スポットであるここにゴミや廃棄物を捨てる者が現れてはじめて、問題になった。それで、町では砂丘の周囲にゴミの持ち帰りや廃棄物を捨てないようにと注意喚起の看板や観光客への説明、更には警察の協力で対策を行い始めた。結果、すぐに0とはいなかったが、年々減少していった」
ヤマカは、過去にあった事を説明した。
「はい。それで、被害届の資料の中で、気になった点があったんです」
「気になる点?」
「観光スポット内に、食料を持ち込んだ者は、勿論居ます。ただ、全員が襲われた訳ではないんです。食料を持っていた者の何割かは、なぜか食料が奪われず、他の被害にあった。そして、食料が被害にあったという者の何割かは、食事中や置いてあった食料を奪われたと言ってます。しかし、資料にあった被害者の手持ちの状況では、未開封や中にまだ残っている食料が奪われ無かったみたいなんです」
「え?」
「取られてなかった?」
「なぜ?」
ヤマカに続け、サトシとマナオもそう口に
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ