東方project 秋姉妹 〜人恋し神様〜
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ここに来るのー? 」
「何度も話したのに覚えてないんだなぁ。もう一回話してあげよう。昔ね、お父さんは神様に会ったんだ。2人の女の子の神様だったんだよ。本当にかわいらしい姉妹の神様で、お父さんとよく一緒に遊んでいたんだ。ある年の秋だけだったんだけど、すごく不作の年でね。沢山の人が飢えているところを救って頂いたんだよ」
「今はいないのー?」
「今は・・・どうだろうね。いるのかもしれないし、いないのかもしれない。だけどお父さんは信じてるんだよ。この村を、この森のことを好きでいたらいつかまた必ず会えるって。それに、ちゃんと渡せてるか見に来てるんだよ」
「渡しものー?」
「そうだよぉ。ずっと渡したかったんだけどね。恥ずかしくて渡せなかったんだ。その姉妹の神様はいつも裸足だったんだけど、お姉さんのほうはよく足の裏を怪我してたんだ。それでお父さんが作った靴をあげたかったんだけど、なんだか渡す機会がなくてね。そうこうしてるうちに内に冬になってしまったんだ。・・・・実を言うとね、お父さんはそのお姉さんの事が好きだったんだ。相手は神様なんだけどな。はは・・・・・あ!お母さんには内緒だぞ? 」
「うん。わかったー。お父さん色々作るのじょうずだよねー。このお人形さんもありがとぉ! 」
「あはは。ありがとう。その靴は、この社の中にずっと入れてるんだ。いつか取りに来てくれるんじゃないかと思ってね」
「太助さーん!葉子ちゃーん!そろそろ行きますよー」
女の人の声が聞こえた。母親だろう。
葉子という小さな女の子は、父親と母親と手を繋いで歩いていく。
その家族は優しい笑顔で皆、笑いあっていた。
「ねぇねぇ〜お姉ちゃん〜」
見なくても分かる。穣子がニヤニヤしながらこちらを見ている。
だけど私も顔が赤いので穣子を見れないのだ。
「お姉ちゃん顔まっかっかー!あはははは!いつも以上に紅葉してるー!」
「もう! 茶化さないでよ・・・」
「まぁまぁ〜、そこの靴をはいてあげなよ」
靴は私の足にぴったりだった。
・・・あ、そうか、足の怪我をよくしてたからその時に・・・
「お姉ちゃんすっごい顔ニヤニヤしてるよー」
「もう、うるさいわねバカ!」
「あ!今度は絶対バカって言ったー!バカって言うほうがバカなんだー!」
「もう本当にバカよ。ここに戻って来れなかったらどうするつもりだったのよ・・・」
「大丈夫!約束したからね! 」
「約束・・・? 」
妹に手を引かれ私が連れてこられた場所は、太助に会った場所だ。
「あ・・・」
「すごいでしょ!これー!全部葡萄の木だよー!ここから幻想郷を葡萄の木で埋めつくし・・」
「いや、妖怪が食べてるけど・・・・? 」
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