東方project 秋姉妹 〜人恋し神様〜
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りは全然マシだと思うわよ? 」
「何でそんな事言うかなぁお姉ちゃんは〜」
「そうじゃ、良く似合っとるやないか! 」
嫌ごとなんて言うつもりはなかった。
その髪飾りが欲しいわけでもなかったのに。
少年と穣子の笑顔を見ると少し胸の奥が苦しかった。
それに、何故だか分からないけど、穣子が羨ましかった。
「あ!静葉!お前、足の裏に怪我しとるやないか!大丈夫か!? 」
「お姉ちゃん大丈夫??? 」
「ああ。鬼ごっこしたからよ。私は穣子と違って空を飛ぶことが多いから足の裏は強くはないのよね」
「今年は地面がよぉ乾いとるけの。待っとけ!今、傷によぉ効く葉っぱ取って来る! 」
「心配いらないわ。この程度の傷、なんてことないから」
強がっていた。本当は少し痛い。だけど何故か胸のほうが痛く感じていた。
「ほんとに大丈夫か?そもそもお前らは何で外でも裸足なんじゃ?ずっと裸足じゃと危ないじゃろ」
「ふふふ、よくぞ聞いてくれた太助」
穣子が語りだした。いつもの事なので少年も慣れてきたようだ。
「私は豊穣の神!大地に直接力を送っているので全身で大地を潤しているんだよ! 」
「全身っていうか足の裏じゃろ・・・・・」
「私は幻想郷の神の中で今では一番力が弱いと思う・・・。しかし!足の裏では幻想郷で私に勝るものはいないのだ! 」
「なぁ静葉。これは自慢なんじゃろか・・・・? 」
「私にも分からないわね」
「真面目に聞いてよ〜。私だって力が戻ればここの大地にだって葡萄を沢山実らせることが出来るよ! 」
「おう!じゃあ力が戻ったときは是非とも葡萄を食べさせてくれ!甘いものとか今じゃ滅多に食べれんけの」
「まっかせてよ!約束するわ!幻想郷の山という山を紫色で埋め尽くしてやるんだから! 」
「それはお願いだから辞めて頂戴。ますます秋のイメージが悪くなるわ。さ、そろそろ寝る時間よ穣子」
「私の葡萄伝はここからだったのに〜」
「はいはい。行くわよー」
私達はいつもの場所に戻り、穣子を寝かせた。気持ちよさそうに寝ている。
「段々早くなっとるな。穣子の寝る時間・・・・」
少年は悲しそうな瞳で穣子を見ていた。
「これでも、ずいぶん良くなった方なのよ。だけど、穣子の姿はもう人々に見えてないの。あなたに見えているのは、あなたがこの大地を、幻想郷を、秋という季節を大切に思ってくれているからなの。神に対して信仰心のない人々にはもう、穣子だけじゃなく私の姿も見えていないわ」
「今の村の状況じゃと・・・仕方ないのかもしれん」
「・・・・どういうこと? 」
「・・・・いや、なんでも無いけぇ。また来る! 」
その日から、少年は来なくなっ
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