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Fate/WizarDragonknight
蒼い悪魔の終演
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に慄きながらも、ハルトはトレギアの次に注意する。
 だが、すでにトレギアはすでにその準備を終えていた。

「はあっ!」

 トレギアの手から放たれた水色の光弾。低威力の代わりに即効性に優れたそれは、ハルトの体を弾き飛ばし、瓦礫の中に放られた。

「がはっ……!」

 痛みに血を吐くハルト。
 トレギアはさらに、追撃とばかりに、直接ハルトを叩こうとする。その腕でハルトの胸を貫こうとし、ハルトはギリギリで転がり避けた。
 アスファルトに全身を打ち付け、ハルトの視界がさらに揺らぐが、一瞬その目が瓦礫の合間に光るものを捉えた。

「これは……?」

 その詳細がハッキリとしない。
 それでもハルトは、その光へ手を伸ばした。
 掴んだそれ。ハルトに返って来るその手触りは、ハルトが欲して止まなかったもの。

「指輪……!」

 今この手にある、たった一つの切り札。
 その指輪を掴み、考えるよりも先に指にはめ、腰のベルトに通した。
 ハルトにも分からない、発動した魔法。体を魔法陣で包むその魔法は。

『スメル プリーズ』

 臭気の魔法。
 他ならぬハルト自身、使い道が分からないと断じた魔法だが、それは今。

「う……ぐっ……ああああああああっ!」

 目と鼻の先に接近したトレギアの直接攻撃を鈍らせ、それどころかよろめかせた。
 突然の嗅覚へ訴えるそれへ、トレギアは自らの顔を掴ませ、大きく振りまわさせた。

「地球人風情がああああああああっ!」

 逆上したトレギアだが、すでに逆転の芽は立っていた。
 指輪がない現在、ハルトが持ち得る最大の戦力は、ただのパンチ。
 だが、それは互いに満身創痍のこの状況下では、絶大な威力を発揮した。
 トレギアの顔面を大きく歪め、そのまま殴り飛ばす。
 頬を殴り飛ばし、トレギアを数回跳ねさせたそれは、ハルトの腕さえも動けなくさせていた。

「はあ……はあっ……はあッ……!」

 少しずつ、ハルトの息を吐く音が大きくなっていく。ゆっくりとハルトは顔を上げ、

___その赤い眼で、トレギアを睨む___

「これで……終わらせる……!」

 ふらふらの体で、そのまま駆けだす。
 そして。

「はあっ!」

 短い叫びとともに、ハルトの腕がトレギアの胸に突き刺さった。
 ウィザード、そして……
 残った魔力を込めた一撃。
 トレギアの胸に点灯する、カラータイマーと呼ばれる発光器官。ウルトラマンの命と呼んで差し支えない器官を、ハルトの腕は貫いていた。

「ぐはっ!」

 トレギアが悲鳴を上げた。
 胸を貫かれた彼は、そのままハルトの肩へ顔を持たれかけさせた。
 手に残る、手応え。トレギアという生命体の命を貫いた感覚が、ハル
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