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Fate/WizarDragonknight
UNION
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所を調査し、次々にそこに住まう生物たちの体へ触手を突き刺した。
 イリスの触手が捕らえた生物たちは、すぐにその体液を吸収され、干乾びていく。だがそれらは全て、人間が気にも留めない被害でしかなく、イリスの隠密行動は全て成功に終わった。
 そして、ある程度の成長が完了したイリスは、マスターであるアカネに呼びかけた。
 結果、見滝原山に訪れたアカネ。あとはアカネと融合すれば、イリスは完全なる生物へと成長する。そのはずだった。
 だが、イリスと同じく、聖杯戦争のサーヴァント二人、そしてアカネが作り上げた怪獣によって、それは阻まれた。融合の途中でアカネは引き剥がされ、イリスの思惑よりも成長が遅くなることとなった。
 融合が中途半端で中断させられたイリスは、すぐにアカネを求めて住居であるマンションへ飛来した。
 その時、建物の中に入り、その触手をマンション全体に張り巡らせる。その際、見かけた人間は全て抹殺していく。
 アカネが知る、中年女性も、無精ひげも、管理人も。
 誰もが怯え、慄き、イリスの触手によってその体の色を失っていく。
 その後やって来た二人の魔法使いも、イリスは容易く退けた。
 だが、それでもアカネは見つからない。
 イリスはやがて、聖杯戦争の舞台である見滝原の中心地、見滝原中央駅へ向かい、もう一度アカネへ呼びかけた。
 そして今、アカネはイリスが望んだとおり、イリスとの融合を図ったのだ。



___未来___



 アカネと完全に融合した、イリスの圧倒的な力。
 それは、全ての参加者をいとも簡単に薙ぎ払った。
 ウィザードや龍騎は爆発して消滅。可奈美や響、友奈といった異能の力を持つ者たちは、体液を吸い取られてミイラとなる。
 それ以外にも、無数の参加者たちがイリス一体を相手に戦っていく。だが、あらゆる参加者たちも、イリス、そして、ギャオスの物量差によって敗北し、その血肉を喰い尽くされていく。
 そして、とうとう聖杯戦争はイリスの勝利に終わる。
 目の前に、無数の聖杯戦争参加者達が命を賭けてでも追い求める万能の願望器である聖杯が現れた。黄金の光を放つそれ。美しいはずなのに、なぜか見るだけで不気味な印象を抱かせる。

「私は許さない……!」

 この世界の全てを。
 アカネ(イリス)が叶える願いは、破滅。
 聖杯戦争の舞台エリアという枷が外れたイリスは、そのまま全世界へ侵攻する。人間たちの抵抗も虚しく、災いの影、ギャオスたちとともに、イリスは世界の全てを食らいつくす。
 男も女も、老いも子供も。
 動物も、植物も。海も。何もかも。
 そして、誰もいなくなった世界で。ただ一人。イリスの一部となったアカネは死ぬことも出来ず、永遠にそれを眺めていた。

「やめて……」

 その光景に
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