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Fate/WizarDragonknight
UNION
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 水の中にいるような浮遊感。
 髪がふわりと浮かび上がり、ぼやけた裸眼が捉えた世界が、アカネの視界となる。

「……!」

 視界が明らかになるやいなや、アカネの表情に安堵が浮かび上がる。
 アカネにとって安楽の世界。
 ゴミ袋によって満たされた、自室。いくつもの棚に整列された怪獣たちの模型は、一つ一つがアカネの思い入れの深いものだ。
 足元に敷き詰められた、無数のゴミ袋。誰もがゴミだと切り捨てるこのゴミ袋一つ一つさえも、アカネにとっては宝物だ。
 そんなアカネの全てで満たされて、ほとんど少ない足場を縫うように、アカネは進んでいく。
 いつも使っている作業台。パソコンと作業板を眺め、背後のショーケースと、無数の怪獣の人形を眺めている、
 そして。
 脳に走ったのは、過去、現在。そして未来の光景。

「___何?___」



___過去___



 これまで、アカネに友人はいなかった。
 一番好きなものは怪獣。趣味も怪獣。生きがいも怪獣。
 おそらく生まれた時から今に至るまで、怪獣が一番好きだった。
 だが、そんなアカネを理解してくれる人は、これまで一人も現れなかった。両親もまた、アカネを理解することが出来なかった。
 結局生まれ故郷を離れ、見滝原の地で一人暮らしを始めた。生活資金は、株で作り上げることができたが、学校に行くことは(つい)ぞなかった。やがて、マンションの住民にも、噂話の対象になっていった。学校に行っていない子、不良少女、引きこもり。噂好きのおばさんにも困り果てていた。
 ある日、アカネの前に現れた、蒼い仮面トレギア。その時の光景が、アカネの目の前に蘇る。

「こ、これは……?」

 そう呟くのは、アカネの前のもう一人のアカネ。
 トレギアを召喚した時の再現をしているのだろう、とアカネは俯瞰しながらそう思った。
 いつもの作業台に座りながら、教えられた呪文を唱えたアカネが、目を大きく見開いている。

『うぷぷ。ウルトラマンだあ! コイツはアタリだね!』

 そう宣うのは、アカネを聖杯戦争に誘った妖精。
 白と黒の模様をした、パンダとはまた別のクマの形をした妖精だった。大きさはアカネの膝までの大きさのそれは、ゆっくりと立ち上がるトレギアを見て歓喜の表情を浮かべていた。

『まさか、あのウルトラ族をサーヴァントとして呼び出すとはね』

 そう呟くのは、クマの妖精と並んでいる猫のような姿の妖精。白をベースとした姿だが、体の至る所には桃色の模様が入っている。だがそれ以上に、『きゅっぷい』と首を鳴らす動作からセリフを言っている間まで、決して表情を動かすことがないのが不気味だった。

『君はこれで、この聖杯戦争に参加することとなる。最後の一人になるまで、生き残って
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