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strike witches the witches of stratos
Ep-01
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したの?」

 しばらく豚汁に舌鼓を打っていた武子だったが、何人かの姿が見えない事に気付いた。
 この場にいる隊員は、優刀と武子を入れて五人。こういうイベントごとに真っ先に飛びつきそうな二人がいない。

「大将は昼まで二度寝。来るとは言ってたから、もうそろそろ来る思うが……ラル、伯爵はどうしたんだ?」

 そういって優刀は鍋の向こう側に視線を向ける。
 真正面には二人の少女が座っていた。優刀が視線を向けたのはそのうちの一人。
 ラルと呼ばれた長身の少女は、笑いをかみ殺しながら言った。

「伯爵なら、ここに来る前にロスマンに引き摺られていくのを見たぞ」

「……あのバカ、また何かやらかしたな」

 あきれ果てた様に優刀がこめかみを押さえる。
 すると、横で黙々と豚汁を食べていた、もう一人の少女が憮然とした表情で言った。

「おおかた、新人にちょっかいを出そうとして、ロスマンに見つかったのだろう。懲りない奴だ」

「相変わらず手厳しいな、バルクホルン」

 ラルが快活に笑い声をあげると、生真面目そうな、おさげの少女は不満そうに眉根を寄せた。

「どこが手厳しいものか。毎回毎回、面倒ばかり起こして……あれが士官学校を卒業できたことが信じられん」

「まあ、そう言ってやるな。あいつが優秀な『ウィッチ』なのは、お前もよく知っているだろ?」

「……フン」

 どうやらバルクホルンも、ラルの言葉に異論はないのか、何も言わず黙々とお椀を口に運ぶ。

「まあ、伯爵もそのうち来るだろ――と、そういえば、武子」

「え?」

 二人のやり取りを見ていた優刀だったが、ふと何か思い出したかのように武子に問いかける。

「さっき、何か用があるって言ってなかったか?」

 突然の問いかけに、一瞬戸惑ったような声をあげた武子。
 けれど、次の瞬間には表情を引き締めて優刀へ向き直ると、その瞳を見据えて切り出した。 
 
「……さっき、ボニン少佐の執務室に連絡が入ったの。15:00時にオラーシャ国境付近を通る、避難民を乗せた輸送機に接触して、バルトランドまで送り届ける部隊を出してほしいそうよ……これが、その指令書よ」

「疎開の援護か……いつもはリバウ航空隊が当たっている筈だろ。それがなんでまた、うちに回ってきたんだ?」

 渡された指令書に目を通しながら、優刀が聞き返すと、武子は疲れた様に溜め息を吐いて言った。 

「どうやらトラブルが起きたみたい。代わりに国境まではオラーシャの部隊が護衛するけど、向こうもバルトランドまでの部隊を出すほど余裕はないらしくて、それでカールスラント側からも部隊を派遣し、途中で引き継いで送り届けることになったのよ」

「それで俺達に出てほしい、と言う訳か」


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