暁 〜小説投稿サイト〜
strike witches the witches of stratos
Ep-01
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と知り合って既に5年。養成校時代からの付き合いではあるが、いまだ彼の行動に驚かされる。

「なんで、また豚汁なんて作っているの?」

「さあな、本人いわく、気分転換らしいが……あの仕事中毒者予備軍が気分転換なんて、珍しいもんだな。明日あたり、槍でも降ってくるんじゃないか?」

「ここ最近、『ネウロイ』の襲撃が続いてたんだからしょうがないわ」

 武子はため息をついて答えた。
 太古の昔より、人類と幾度となく争いを繰り広げてきた異形……"ネウロイ"。
 前大戦より20年以上の沈黙を破り、欧州への侵攻を開始したのは4か月前、2039年9月の事だった。
 中欧の国、オストマルクを瞬く間に占領し、現在は隣国のカールスラントへと侵攻を開始。現在、カールスラント東部の国境付近では、激しい防衛戦が繰り広げられている。

「最近は多少おとなしくなっているみたいだし、このまま大人しくしていてくれればいいんだけど」

「まあ、連中の行動なんて予測できないからな」

 宿舎から外に出た瞬間、冬の凍てついた空気が襲い掛かり、おもわず武子は寒さに震えた。

「うう、寒い」

 晴れているとはいえ、この時期のカールスラントの気温は零下を下回ることもある。官給品の制服一枚で出歩くにはかなり厳しいものがある。
 幸い、目的の人物がいる場所はそう離れていない。さっさと用件を伝えてしまえば、この寒さからも解放される。
 武子は、少しばかり足を速めて、格納庫へ向かった。 

「……いた」

 目的の人物はすぐに見つかった。部隊が占有しているの格納庫のど真ん中で、他の隊員や整備兵らと共に、寸動鍋を囲んで、豚汁を啜っている。

「――お、来たか」 

 二人に気付いたのか、少年−緋村優刀(ひむらゆうと)は振り向き、右手を挙げて出迎えた。
 ざんばらな黒髪の、端整な顔立ちをした少年だ。
 扶桑人にしては珍しい青い色の瞳は切れ長で、一見すると近寄りがたい印象を与えるが、口元には絶えず笑みが浮かんでおり、どことなく間の抜けた感じがする。

「悪かったな、武子。急に呼び出したりして」

「別にいいわよ。私の方も用があったから……それにしても、随分とたくさん作ったわね」

 鍋の中身を覗いてみれば、豚汁が波々と入っており、今にもこぼれそうになっている。

「まあ、気合入れて作ったからな」

「……いくらなんでも作り過ぎよ」

 呆れた様に武子が言うと、優刀は苦笑しながらお椀を差し出した。味噌の匂いが武子の鼻をくすぐり、食欲を掻き立てる。
 
「おいしい……」

 遠く離れた故郷の懐かしい味が、冷えた体を内から温めていく。
 思わず漏れた武子の呟きに、優刀は満足そうに微笑む。

「そういえば、他の二人はどう
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