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不可能男との約束
選択の始まり
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後悔通りの道のりの中。
三人の女が歩いていた。
一人は直政。右腕が義碗であり、役職は第六特務。機関部代表の人間であり、武蔵の戦闘系のパワー部門の一位、二位を争う存在である。
二人目はネイト・ミトツダイラ。こちらも武蔵パワー部門で、直政と競い合っている存在である。役職は第五特務であり、武蔵の騎士代表。六護式仏蘭西出身の半人狼で、そして水戸松平の襲名者でもあるというキャラとして立ち過ぎな存在である。
そして最後の三人目が武蔵生徒会副会長である自分、本多正純である。

……改めて考えると濃いなぁ。

今の状況を考えれば不謹慎だが、そう思ってしまうのは仕方がない。
ミトツダイラはクラスの中ではトップクラスの権力者だし、半人狼というある意味特殊な種族でもあり、襲名者でもある。
今更だが、私は結構権力者の傍にいるなぁとしみじみと思う。
直政は

大きいなぁ……。

背丈の事だ。
クラスで身長ならば浅間、葵姉、直政と三人が一番身長が高い。ともすれば周りの男子よりも高いのである。余りの大きさに凄いなと本気で感心する。
そこまで考えてみた、改めて今の自分は結構落ち着いているなと思う。
自分が今、何の為にこの三人と一緒にある場所に向かおうとしているのかははっきりと理解しているし、その場に置いての自分の役割も理解している。
もしかして、現実逃避をしているのだろうかと思うが、無意識でやっているかもしれない事を自分に問い詰めても答えは出ないだろうにと思い、考えるのを止めた。
代わりに考えるのはやはり、今の事。

臨時生徒会か……

それも自分の。
まぁ、自分を選ばれたのは今のアリアダスト教導院で唯一権限を持っているからという事なのだろうけど、抗うという意味ならば上手いなと素直に思う。
だけど、私の事は建前で本音は

……ホライゾンを助けたいからか。

その思いを笑うなどしない。
むしろ、正しいと思っているし、出来るなら自分でも助けたいと思っている。
だけど、そんな事をしたら聖連との戦争は避けれないし、それに聖連だけで済むとは思わない。
もしかしたら、世界を相手にすることかもしれない。
そんな重大なことを一人の少女を救うだけでしてもいいのかという考えがどうしても生まれる。
それが自分だけならまだいいなどとヒロイズム思考は流石に持ってはいないが、それでは武蔵の住人さえも巻き込んでしまうことになるのだ。
駄目だなと思う。
今の自分の思考は危険だ。これから暫定議会派。つまり、どちらかと言うと聖連側として級友を説き伏せなければいけないというのにこの思考では駄目だ。
私は今からクラスの皆からしたら悪という立ち位置に着かないといかないので、本当は助けたいんだけどみたいな態度で彼らと相対するのは失礼だ。

「さて……
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