タイムリミット
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龍騎の活躍により、ギャオスは一掃された。
だが、まだイリスにはギャオスを産み出すことは可能なようだ。
イリスの腹を突き破り、産声を上げる怪鳥たちは、参加者、建物の物々を差別なしに食い荒らそうとしていく。
「また出てきた……!」
「でも、さっきより出てくるペースが少ないよ!」
可奈美がギャオスの翼を両断しながらウィザードに応える。
「さっき、リゲルさんが融合して完全体になるって言ってたよね! きっと、まだ融合が完了してないんだよ!」
「タイムリミットはまだあるのか……」
「それほど長くはないでしょうけどね」
冷徹に、リゲルが分析している。
「ギャオスがさっきの数出てきたら、時間的に見ても間に合わないわ。奴がギャオスを大量発生させるよりも先にマスターを引っぺがしなさい」
「だったらやっぱり……」
ウィザードは、ホルスターから指輪を取り出した。
心に入り込む魔法、エンゲージ。これならば、イリスの中からアカネを連れ出すことが出来るかもしれない。
「行って! ハルトさん!」
ギャオスを左右に両断しながら、可奈美が叫んだ。
「ギャオスは私たちが何とかするから!」
彼女の隣には、同じくギャオスたちを引き受ける、龍騎、響、友奈の姿があった。
それぞれギャオスの攻撃を受けて体はボロボロとなっており、龍騎に至ってはギャオスの超音波メスによって、ドラグセイバーとドラグシールドをどこかに失っていた。
「可奈美ちゃん……! みんな、ありがとう!」
「こっちはわたしたちに任せて!」
「へいき、へっちゃらだよッ!」
「ハルト! 頼んだぜ! この戦いを終わらせてくれ!」
「ああ! リゲル、行くよ!」
頷いたリゲルとともに、ウィザードは駆け出す。
少なくない数のギャオスたちが、それぞれ超音波メスを放つ。
だが、それらは全て、ウィザード達の前に現れたえりかの盾に弾かれていく。
「蒼井が盾になります!」
彼女はそのまま、盾を円状に回転させ、ギャオスたちを切り裂いていく。
さらに、少し進めば別のギャオスたちが待ち受けている。
だが、地面を四つん這いになりながら接近してくるギャオスたちへ、紫の流星群が降り注いだ。
ウィザードとリゲルの足を止めるほどの威力のそれ。
「サーヴァントならば……オレが倒す!」
その声に、ウィザードは大きく振り向いた。
破壊されたフロアの一角に、拳を突き出したままの姿勢の男がいた。
黒い服装と、紫のゴーグル。胸元に刻まれた古代文字がその象徴。
「ブライ……いや、ソロ!」
ソロ。
古代ムー大陸の生き残りにして、サーヴァントを持つことを拒否した上で聖杯戦争に参加している者。
そして今、超
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