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原作(オリジナル)の主人公、略してオリ主
第11話 祈り (高町なのは@8歳)
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のか、アリサ嬢に助けを求めることにしたようである。


「もうっ。仕方のない子ね・・・
 はい、これでいい?苦しくない?なのは。」

「うん!ぴったりなの!!」


満面に笑顔を浮かべ、飛び跳ねるような勢いでアリサ嬢とすずか嬢の方へ振り返るなのはさん。
その首元にて存在を主張するのは太い革のベルトと大粒のスタールビー。


「あっ」 「わっ」


なのはさんの仕草とビジュアルが、首輪を着けられて喜んでいる犬のそれと被って見えてしまい、思わず変な声を漏らしてしまった御嬢様方であった。


「あの、何か変だったかな?な、なのはには似合わない?」


親友二人の表情が芳しくない事に気付き、ネガティヴに入り始めるなのはさん。
自分でも、「ちょっと大人っぽいデザインなの」とか、「でも、コウくんが贈ってくれたんだから、今のなのはにピッタリなはずなの」とか、内心では色々考えてドキドキしていたのだ。 ――サイズがピッタリだった時には喜びと安堵と温かい気持ちで、平らな胸がいっぱいになった。
それなのに、返ってきたリアクションはと言えば、何故か非常に驚いたような顔でちょっぴり後退るアリサちゃんとすずかちゃん。
なのはさんは深い悲しみに包まれた。


「そ、そんなことないわよ?良く似合っているわ!」

「そっ、そうだよ!
 あー、こんな素敵なプレゼントを貰えるなのはちゃんが羨ましいなあ。」

「あら、そうね。『なのはの大好きなコウくん』みたいな子、私も欲しいわ。」

「うふふ。そうだね。」


あまり必死に見えない表情で、そんなフォロー?らしきものを行ったアリサ嬢とすずか嬢。
というより、後半はからかっているだけにしか見えないのだが。
今の二人はニヤニヤしながらなのはさんのリアクションを待っている。どう見ても故意犯です。本当にありがとうございました。


「にゃっ?!
 だ、駄目なの!コウくんはあげないの!!」

「あらあら。」

「うふふ。」


そして、見事に地雷を踏み抜いてみせたなのはさん。二人の表情も非常に、非常に、満足気だ。
もし、この場に高貴が居れば即座になのはさんをフォローして場を収めたであろう。しかし今日の彼は臨時休業である。
アリサ嬢とすずか嬢の目線が交わり――「「コウキ(高貴君)が居ない今日こそ、なのは(ちゃん)を弄くる(問い詰める)チャンスよ(だね)!」」――アイコンタクトが成立する。
流石は既に社交界デビューを果たしている生粋の御嬢様《ミレディ》。社交界でアイコンタクトは標準武装ということか。実に見事なコンビネーションだ。


「そ・れ・で?
 なのははコウキのことをどう思ってるのよ?」

「確か、初恋の人なんだよね?素敵だなあ。」


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