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原作(オリジナル)の主人公、略してオリ主
第11話 祈り (高町なのは@8歳)
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やゴールドのチェーンではなく、径の大きな蛇革のベルトに無骨なデザインの台座が些か以上に物々しい雰囲気を放っていたが、それを『手』に取ったなのはさんはアミュレットに込められた思いを正確に理解し、顔を綻ばせた。


「なんで小学生がこんなルビーを贈れるのよ・・・」

「あはは・・・高貴君だもんね。・・・・・・でも、これは予想以上だね。」


世間知らずのなのはさんとは違い、物の価値を正確に把握しているアリサ嬢とすずか嬢は、そのスタールビーのカラット数とクオリティにどこか呆れた様な諦めた様な表情で感想を漏らす。


 種明かしをしてしまうと、高貴が己の心象世界を探し回り――登録されている物品は優に1000を超える――投影した物なので、金額的支出はゼロである。
本来であれば高貴は、諸々の理由から投影魔術を用いずになのはの助けになる物を贈りたいと考えていたのだが・・・実に悲しきかな、小学生。
人の助けになれる物は少なからず良い物だ。そして、良い物は例外無く高い。・・・高い物が良い物とは限らないのが世知辛いところでもあるが。
それはともかく、よしんばお買い得品なんてものがあったとしても、それでも小学生には手が出ない価格である。
高貴の月のお小遣いは6000円。一応これでもなのはの3倍は貰っている――実態は高貴がなのはの財布を半ば管理している――のだが、無い袖は振れぬ。
そんなわけで慣れない――高貴は秘匿の必要性などから解析と強化の魔術を専らにしている――投影魔術に手を出した反動で見事にぶっ倒れ、全身虚脱で数日は寝たきり生活を強いられる破目に陥ったのだ。
・・・こんな自殺魔術を戦闘中に多用するエミヤはバケモノか?英霊《バケモノ》か。

 もっともそんな代償を支払っただけのことはあり、殺傷設定のフォトンランサーを受けても無傷に抑えるほどの逸品が製作されたのではあるが。
これを身に着けていればバリアジャケットを展開していない時に攻撃を受けてもなのはさんの身の安全はある程度確保される見込みである。
とは言えそのアミュレットの神髄は本当の意味での『魔除け』であり、予め不運不幸の類を遠ざけ、危地にあっても精霊の加護を装備者に与えるという破格のものだ。
まさしく、「なのはが危ない目に遭ったりしないだろうか?(オロオロ 」という高貴の、そんな気持ちの結晶と言えるようなネタアイテムである(笑)
なのはさんが思わず笑ってしまうのも仕方がないと言えよう。え?なのはさんはそんな意味で笑ったんじゃない?・・・・・・そうなの?


「ごめん、アリサちゃん。後ろを留めてくれないかな?」


 一方、ショッキングなアリサ嬢とすずか嬢の心情など一切関知せず、マイペースにアミュレットと戯れていたなのはさん。
結局自力で身に付けることはできなかった
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