暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第131話:想いと共に羽搏く翼
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うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
耐えきれず吹き飛ばされ倒れる翼。風が納まった時、そこに居たのは全身をズタボロにされ見るも無残な姿となった翼の姿であった。
敗北一歩手前の状態に追いやられながらも、翼は尚立ち上がろうとした。それは偏に、それしか今の彼女にはないからに他ならない。夢を捨て、ただ戦うだけの剣としての生き方を選んだ。その生き方に、奏を巻き込んでしまった。ならば、例えその身が砕けようとも、それ以外の生き方など彼女には出来ない。
だがそれも、もう限界だった。
「夢に破れ、それでも縋った誇りで戦ってみたものの……くっ1? 何処まで無力なのだ、私は――!?」
心折れそうになり、涙を流す翼。
その翼の前に、立ち塞がる者が居た。最初は奏かと思った翼だが、顔を上げるとそれが別の人物であることに気付いた。
「え? お父さ、ま……?」
「翼は、やらせん!!」
翼とファラの間に立ち塞がったのは、何と八紘であった。彼は奏が遮蔽物にと突き立てたアームドギアの影から出て、あろう事か翼の前で彼女を守る様に両手を広げて立ち塞がっていたのだ。
「何のつもりかしら? その程度で剣ちゃんが守れるとでも?」
「守れる守れないの話ではない、守るのだ! それが私の、翼の父としての務めだ!!」
嘲る様に言うファラだったが、八紘は毅然とした態度で言い放つ。しかしファラの言う通り、あまりにも無謀な行動。羽虫を払う様に、ファラがちょいと力を振るえば八紘の体は命と共に吹き飛ばされてしまう。
それが分かっているからこそ、奏は自分の上に圧し掛かっているマリアを押し退けまだ残っている魔力を使って彼を守るべく動いた。
「おぉぉぉぉぉっ!!」
〈コネクト、プリーズ〉
ウィザード型ギアを纏った奏は、コネクトの魔法で突き立てたアームドギアを引っ張り寄せると間髪入れずそれをファラに向けて投擲する。飛んできた槍をファラは剣で弾き、奏は弾かれた槍を空中でキャッチしながらファラとの戦闘に突入する。
「貴方の! 唄には、興味が無いと!」
「そんな釣れない事言うなって! 腹一杯聞いていけ!!」
魔法も駆使してファラと戦う奏を見て、八紘は翼に向き合い地面に膝をついた彼女の肩に手を置いた。
「翼……すまなかった」
「お父様、何故?」
「私は、お前を風鳴の道具にしたくないが為、敢えてお前を突き放した。お前に、夢を見続けて大きく羽搏いてほしいからこそ……」
「私の、夢……」
「そうだ! 翼の部屋、10年間そのままなんかじゃない! 散らかっていても、塵一つなかった!」
奏に促されて八紘の部屋から出た翼とマリアは、あの後翼の部屋へと向かっていた。そこは翼の片付けが出来ない性格を表す様に散らかりっぱなしだ
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