暁 〜小説投稿サイト〜
レーヴァティン
第二百六十四話 神託に頼るその十五

[8]前話 [2]次話
「こちらでもな」
「すき焼きも他のものもか」
「味付けはな」
「関西なんだな」
「醤油は薄口だ」
 こちらのことも話した。
「それだ、そして蕎麦はな」
「噛むな」
「喉越しを味わうことはな」
 そうして食べることはというのだ。
「しない」
「本当に関西だな」
「産まれも育ちもだからな」
 それ故にというのだ。
「俺はな」
「そうしているか」
「まさにな」
「そうか、俺と一緒だな」
「お前もか」
「ああ、俺も関西生まれでな」
 それでというのだ。
「育ちもな」
「関西だからか」
「だからな」
「醤油は薄口醤油でか」
「それでだよ」
「他の味付けもだな」
「関西なんだよ」
 そうだというのだ。
「そこは同じだな」
「そうだな、ではな」
「そっちの浮島に来た時にはか」
「お前には薄口醤油の味付けで食わせてやる」
「宜しく頼むな」
「俺も同じだ、気にするな」
 英雄は冷静な声で答えた。
「それはな」
「だからいいか」
「そうだ、ではな」
「ああ、その時はまた宜しくな」
 こうした話をしてだった。
 二人で何かと話した、そうしてこれからのことも決めていった。信託の前にも行うべきことはあった。


第二百六十四話   完


                 2022・7・1
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ