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<ポケットモンスター トライアル・パレード>
1章「新しい旅先」
5話「新しい仲間 弟子志望 マナオ」
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良い奴だよ。きっと、この1年近くの旅も、そうだったんだろな。人にも、ポケモンにも、優しかったんだろうさ」
「そうですね。サトシさんは、優しいです」
「なぁ。あいつは、お前を弟子でなく仲間として接したい理由が、何か分かるか?」
「理由、ですか?・・・分かりません」
「あいつは、上も下も作らない。仲間は、大切で対等な存在。そして、時に、助け合い、励まし合い、喧嘩もすれば、仲直りもする。それが、あいつにとっての仲間としての考えなんだよ。そう、友達と言ってもいいかもな」
「友、達」
「だから、あいつにトレーナーとして、教わりたいなら。弟子でなく、ただの仲間として、あいつに教えて貰え。そして、お前が選ぶんだ。一緒に、旅をするか、帰るかだ」
「・・・」
「どちらを選んでも、俺たちの事は気にするな。それが、お前の心からの答えなら、あいつも俺も、それを受け止めて、ちゃんと答えるさ」
最後に、そう告げると部屋を出ていった。


あれから、マナオの怪我は、2日で治った。
「良かったな。早く治って」
「はい」
「あのサトシ、さん」
「?」
「私も、一緒に旅をしていいですか?」
「・・・あぁ、勿論だ」
「本当ですか?私、貴方達に迷惑をかけたし、余り役に立たないですし」
「そんな事ない、迷惑なんて仲間として当然だろ。それに、役に立つ立たないて関係ないだろ。人には、向き不向きだから。マナオにも、きっと役に立つことはあるさ」
「そうだな。マップも読めない、冷静に考えることも出来ないサトシとは、別の特技があるさ」
「おい、ヒョウリ。やっぱ、お前、馬鹿にしてるだろ」
「そう思うなら、そうじゃないかな。フッ」
「くそ、俺にはポケモンバトルがあるんだよ。なぁ、ピカチュウ」
「ピ、・・・ピカァ、ピカァ」
「おい、お前のピカチュウ。一瞬、躊躇したぞ」
「フッ」
そんなやり取りをしていると、マナオが少しだけ笑った。
「そうですね。私にも何か役に立てるかもしれませんね」
「サトシさん、ヒョウリさん、改めてお願いします」
「あぁ」
「はいよ。今度は、勝手な行動をするなよ」
「はい。あと、サトシさんに、お願いが」
「ん?」
「私、その・・・もう弟子ではないですけど。その・・・また師匠って呼んでいいですか?」
「え?どうして」
「やはり、私は、貴方からポケモントレーナーとして、いろいろ学びたいと思ったんです。例え、正式な弟子でなくても、私にとって貴方は師匠だと思うんです。だから」
「・・・」
「そして、いつか。貴方に、改めて弟子入りをお願いします。ですから、その時、答え下さい」
「・・・分かった。どうしても、そう呼びたいなら、それでいいさ」
「はい、ありがとうございます。サトシ師匠」
「ンンン。やっぱり、恥ずかしいな。ハハハ」
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