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<ポケットモンスター トライアル・パレード>
1章「新しい旅先」
5話「新しい仲間 弟子志望 マナオ」
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・トシ、・・・師、しょ」
サトシの名前を呼んだのを、最後に意識を失った。あと1時間もしないうちに、放置し続ければ、彼女の存命は難しいだろう。助けを呼びに行ったカラカラは戻らないまま、時間だけが過ぎて行った。
(私の旅、いや人生はここまでか)
彼女の心の中で、最後の人生について考えていた。
「ォ」
(私、なんで、こんなに駄目人間なんだろう)
「ナォ」
(ん?なんか聞こえたかな。・・・気のせいか。このまま、誰にも知られずに、この世を去っていくんだろうな)
「マ、オ」
(ん?また聞こえる、さっきより声が大きいな。もしかして、助けに?カラカラが呼びに行ったのかな。けど、もう立てないし、動けないよ)
「ナオ!」
彼女が聞こえる声が、次第に大きく聞こえてきた。
「マナオォ!」
「!」
彼女の元に、誰かが近づいて来て、大声で名前を呼んでいる。そして、その人物は、私の側にくると、体を起こして、身を寄せる。
「くそ、体が冷たい」
「俺の雨合羽を着せる、それと携帯カイロが入っているから。それで」
マナオの側で、二人組の男が会話をしている。マナオは、殆ど開かない目を開けていくと、そこにある男の顔を映った。
「し、しぉ」
「大丈夫か。マナオ」
サトシは、マナオを抱き寄せて、雨合羽を被せていく。
「よし、俺が背負うから、道は頼むぞ」
「あぁ、ルカリオ。時間がない、最短コースで頼むぞ」
「ヴァル」
そして、サトシはマナオを背負、ルカリオを先頭にして、暗い雨の降る森を走って行く。
「もう、大丈夫だからな。マナオ」
「わた、カラ、カラ」
「お前のカラカラは大丈夫だ」
「あぁ。カラカラは、俺がキズぐすりで手当して、カバンの中で眠ってる」
ヒョウリは、走りながら話して、背中のカバンに親指を向ける。
「だから、もう安心だ。あとは、コテージでお前を治療するだけだ」
サトシは、そう言って、マナオを背負いながら、必死に走る。
「し、しょ」
「ん?」
「・・・ご、めん、さぁぃ」
「・・・俺も悪かった」


あれから、マナオとカラカラを見つけたサトシ達は、ルカリオの先導のお陰で、無事にコテージに戻る事が出来た。コテージに戻ると、すぐにヒョウリがオーナーに事情を説明し、医者を呼んで貰うようにお願いをした。だが、外は雨が降っている上、既に夜だった為、医者が来るのは明日の正午だと聞かされた。そこで、ヒョウリの指示の元で、マナオの応急手当をすることにした。先に、冷え切った体を温める事が先と判断し、オーナーの奥さんにお願いをして、温い湯船で体を温めて貰った。その次に、彼女の足を、コテージやヒョウリの手持ちにある医療道具で、手当てした。そして、簡易なギブスを作り、足を固定した。
「よし、あとは動かず安静にして。医者に見て貰おう」
一方、傷
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