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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
カエルの子はカエル
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の!?…僕が開けるから、アルルは後ろで見てて!」
「方向音痴の迷子君が何言ってんの!これは私の試練なのよ。道に迷って偶然通りかかった人は引っ込んでて!………でも、もし危なくなったら、偶然通りかかったついでに助けてね?」
そして2人はキスをする…
リュカがこの場にいれば『未開封の宝箱でイチャつけるバカップル!』と評価しただろう…

「じゃぁ…開けるわよ!」
一旦イチャつくのを止め、宝箱へ手をかけるアルル。
その後ろではティミーが右手に剣を構え、身構えている。
「えい!」
アルルは勢い良く宝箱を開けた!

すると、そこには青く美しい宝玉が…
「やった!ブルーオーブよ!こっちで良かったのね!」
アルルは喜びながらブルーオーブへと手を伸ばす…
その瞬間、石像の陰に潜んでいた『キャットフライ』が、隙だらけのアルル目掛けて襲いかかってきた!
「危ないアルル!」
ティミーは咄嗟に左腕でアルルを抱き抱え、その勢いを利用して体を回転させる。
そして、そのままの勢いでキャットフライを切り捨て、剣を構えたまま周囲を警戒する。

どうやら敵は1匹だけの様で、襲いかかってくる気配は他にない。
しかし警戒を解かないティミー…
「…あの…ティミー…」
ティミーに抱き抱えられたアルルが、恥ずかしそうに話しかける。
「どうしたの?」
視線は周囲を警戒したまま、優しくアルルに話しかける。

「あ、あのね…その…ティミーの左手が…」
何やら言いにくそうに話すアルル…
不思議に思いティミーは自分の左手を見る…
彼の左手はアルルの左後方から回り込み、彼女を抱き抱えるように左肩を通過し、しっかりと彼女の右胸を鷲掴みにしていた。
左手に意識を持って行けば、そこには柔らかで心地よい感触がプニュっと…
「あ゛………」

勿論ワザとではない…
咄嗟の事だったし、無意識で宛っていたのだ。
しかし意識が行った途端、思わず指先が動いてしまう…
「あ…」
思いの外、色っぽいアルルの声…

「ご、ごめん!そんなつもりは!!」
一生懸命言い訳し、しどろもどろになるティミー。
だが左手は離れない…むしろ指先が動いてしまう。
「ちょ…ティミー!助けてくれたのは感謝だけど…そろそろ離して…」
「あ、うん…そ、そうだよね…離さなきゃ………離さなきゃ…ダメ?」
「え!?…その…離さなくても…別に…」

危険極まりない洞窟の奥で、密着し胸を揉む男女…
2人の意識は、互いが接触している場所に集中している…
今、敵に近付かれ襲われたら、かなりの被害に見舞われるだろう…
どうやら彼等は運が良い。




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