やっぱり僕は歌が好き 第八楽章「悪口を言っちゃおう委員会発足」
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(グランバニア城下町:中央地区:アマン・デ・リュムール)
アイリーンSIDE
「もう! 私の彼氏の話は如何でも良いでしょ……それよりも芸高校の人たちが集まってるんだから、何か学校関連の話をしてたんでしょ!? 邪魔しちゃダメよリューナ」
あ、そうだ。忘れてたわ。
「あら、私が来るまでは何の話をしてたんですか?」
「あ〜……え〜と……確かぁ……あぁ、宰相閣下の悪口だ!」
おいキャバ嬢……そうだけど、そうじゃないだろ。
「あらぁ……それじゃぁこの集まりは『グランバニア王国宰相兼国務大臣閣下の悪口を言っちゃおう委員会』の会合って事かしら?」
「うん。概ね合ってるわ……会費も宰相閣下から貰ってるし」
「ちょ、ちょっとエウカ! そうじゃないでしょ……私そんな委員会は抜けるわよ!」
「貴女……ピクトルちゃんって言ったわよね。先刻も思ったんだけど、本当にあの男に惚れてるの? 趣味悪いわよ」
思わず本音が漏れ出てしまった。
「ち、違いますぅ! 私、そう言うんじゃないですぅ!」
「あらあらウフフッ……まぁ顔だけは良いですからねぇ、あの男。ベッドの上でも凄いのかしら?」
お上品な口調だが、言う事は遺伝子に左右されるらしい。
「し、し、知らないわよ!!」
「あらやぁね。そんなに必死に否定しないでよ。余計に疑っちゃうじゃない……セクハラくらいはされてるのかしら?」
「何ぃ……私の大切なピクちゃんにセクハラだぁ!? 許せんあの野郎……玉ぁ蹴り上げてやる!」
「あら貴女達、そう言う仲だったの? 二人とも浮いた話を聞かないから、おかしいなぁって思ってはいたのよ」
「私はノーマルよ。男の趣味が良すぎて、中々理想の男性に巡り会えないだけ」
「わ、私だってノーマルですぅ! 男の趣味だって悪くありません!」
「別に隠さなくても良いのよ。同性愛は悪い事じゃないんだから」
「だから違うってば! そ、そんな事よりも……今回の集まりは、芸高校の卒業式に関してでしょ! 悪口やドロドロの話をしてないで、真面目に考えましょうよ!」
「そ、そうだったわ……現実逃避をしたさすぎて忘れてた」
「ちょっとピエ……真面目要員のアンタがそれで如何すんのよ?」
普段ならツッコむのに、黙って聞いてたのはそういう訳か?
「そうなのね。じゃぁ私は邪魔しない様に席を移りましょうか? それとも何か協力出来る事がありますか?」
「そりゃぁ良い。魔技高校一の天才少女リューナが手伝ってくれるのなら、もう解決したも同然だね」
「ラッセル……訂正して頂きたいわ」
「な、何を!?」
何か気に障ったのかしら?
「私は“天才”等ではなく、努力に
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