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レーヴァティン
第二百六十三話 全ての話を整えその五

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「迷うことなくな」
「そうするな」
「どれだけ何かに才能があってだ」
「それを発揮してもやな」
「そんな奴は害にしかならない」
 絶対にというのだ。
「だからな」
「処刑するな」
「悪事を暴いてな」
 その様にしてというのだ。
「そしてだ」
「この世の害毒を消すな」
「ベリヤは秘密警察のトップでないとだ」
 そうしたことで才能を発揮した結果である、陰謀系の政治家としても冷酷系な官僚としても能力自体は極めて優れていた。
「サイコ殺人鬼だった」
「性犯罪系のな」
「そうなっていたからな」
 だからだというのだ。
「どれだけ何かの分野で優秀でもな」
「殺すな」
「そこまでの外道を放っておくとだ」
「犠牲者ばかり増えるな」
「そうなるからな」 
 事実ソ連では多くの者が毒牙にかかっている。
「だからな」
「処刑やな」
「見付けたらな」 
「その時点でそうするな」
「そうする、だが当時のソ連でもな」
「ベリヤの行いは知られてたわ」
「そうだったな」
「スターリンもどんな奴か知ってたが」
 それでもというのだ。
「呆れてたらしいが」
「それでもだな」
「能力はあったさかいな」
「外道でもだな」
「そうしてたわ」
 そうだったというのだ。
「ヒムラーより遥かに屑やったがな」
「それでもだな」
「スターリンは天秤にかけてな」
 ベリヤの能力と人格をだ。
「そしてな」
「用いたな」
「そうしてたわ」
「それが出来たのはスターリンだけだな」
「あいつもおかしかったしな」
 ソ連の独裁者だった彼もというのだ。
「そやからな」
「用いていたか」
「多分や」
 ここで耕平は嫌そうな目になって語った。
「ベリヤの悪事はずっとや」
「行われていたか」
「秘密警察のトップになる前からな」
「ジョージアにいた時からか」
「出身地のな」
「その時からか」
「やってた筈や」
 幼女を含めた女性を次々と権力まで使って手籠めにし時には自らの手で警察権力とは無関係に手にかけていたというのだ。
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