暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth28神世は楽園・人世は地獄・その境界にて乙女は踊る〜Duell des SchicksalS〜
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争を仕掛けている。

「・・・統一も、支配も、管理も、どれも・・・同じですよ・・・!」

「っ!」

テウタはよろけながらも立ち上った。オリヴィエは驚愕に目を見開く。明らかに先程までのテウタは重体。だが今の彼女は、戦闘開始前と同じとはいかずともそれに近い状態にまで回復していた。

「不思議そうなお顔ですね。ではこちらの映像をご覧ください。ここに、答えがあります」

テウタの右隣に現れたモニターには、雷帝ダールグリュンと騎士総長グレゴールの決闘が映し出されていた。攻め続ける事でグレゴールの体を損壊させていくダールグリュンが優位に立っているように見えるが、実際にはグレゴールの方が優位に立っている。オリヴィエはまた驚愕する。斬り飛ばされたグレゴールの片腕が再生していくのを見たためだ。

「キメラやグレゴールに施された生体兵器化。それは私にも施されているのですよ。グレゴールほどの不死性は得られませんでしたが、異常自己治癒力だけは得られました。回復まで時間は掛かりますが、それでもなかなか死ねない体です」

――天神の剣――

テウタはそう言って、四肢に刃付きの籠手と具足――天神の剣を魔力で構築した。

「でしたら意識を刈り取った後、捕縛するだけです」

オリヴィエはそう言い放ち、身構えた。そして飛行するかのように床と水平に一足飛びしてテウタへと突っ込む。そんな彼女の両拳には虹色の魔力が付加されている。対するテウタは「やってみてください」と挑発めいた事を言い、

――銀月――

一瞬で人間大の魔力を集束して生み出した銀の魔力球を、オリヴィエへと放り投げた。それはさながら銀色の月。真っ向から突き進むは虹色の双子星――オリヴィエの両拳。互いがあと僅かで衝突するというところで、オリヴィエは床に足をつけて大きく跳躍、巨大魔力弾――銀月をやり過ごした。回避しきった、そう思えたのは一瞬。
銀月には細い尾があった。その尾――魔力で出来た鎖の先にはテウタの左手・・・を中継して、また先に放たれた銀月と同じ大きさの魔力球が在った。銀月の本質は射撃型の魔導ではなく、「鎖分銅!!」オリヴィエの言うとおり2つの魔力球を魔力鎖で繋いだ打撃武器・鎖分銅だった。

「参りますよッ!」

テウタが魔力鎖を手に舞を踊るようにクルクル回る事で、鎖の両端に在る2つの魔力球も釣られて回転する。中空に居た事でオリヴィエは回避する事が出来ず「ぅぐ・・・!?」片方の銀月をまともに受け・・・その直後、もう片方の銀月が挟撃してきた。
テウタが鎖の中心となる個所を強く引っ張った事で、鎖はVの字となる。当然両端の銀月の軌道は鎖の動きに引っ張られ、テウタの反対側――オリヴィエの居る場所で衝突する事になる。オリヴィエを左右から挟み込んで押し潰した2つの銀月が大爆発を起こ
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