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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth28神世は楽園・人世は地獄・その境界にて乙女は踊る〜Duell des SchicksalS〜
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来なかった。
「ぁがっ・・・!?」
聖王の鎧は絶対の防衛機能と謳われている。なのに、「がはっ・・(貫かれた!?)」オリヴィエの腹部に直撃したのは八撃目、テウタ本体の拳打だ。オリヴィエは聖王の鎧に頼る事なく身構えていたにも拘らず、その一発で大きく殴り飛ばされ床を幾度かバウンド、宙で態勢を整えて着地。
バッと顔を上げ、テウタを見据えようとしたがそこに彼女は居らず、オリヴィエは直感のままに前方へと跳んだ。その直後、オリヴィエが先程まで居た場所にテウタが勢いよく落ちてきた。着地の際に床にヒビが入る。直撃を受けていれば頭蓋くらいは容易く粉砕されそうだ。
「聖王の鎧は、もう私の前――天神の剣の前では無意味な能力です」
「はぁはぁはぁ・・・天神の剣・・・!?」
テウタの四肢には、銀色の魔力で構築された籠手と具足が存在していた。指の先から指の甲・手の甲・上腕へと5枚の刃が伸びていた。籠手の表面に刃だけを装着させたようなものだ。
具足もまた同じ。足の甲・脛・脹脛の3ヵ所に5枚の刃。蹴りを受ければ打撃だけでなく斬撃も追加される。オリヴィエは久しく受けた事がなかった全力の拳打を食らい、思いのほかダメージを受けてしまった。
「その蒼い魔力光・・・!」
「オーディン先生・・・」
そんな時、オリヴィエの全身を覆うように生まれ出る蒼の燐光。オーディンの魔道・治癒術式ラファエルが発動し、オリヴィエを治療していた。オーディンはリサに“断刀キルシュブリューテ”・レプリカを渡した後、オリヴィエ達と別れる直前に彼女の両腕の治療のために渡していた腕輪型神器・ファルマコ・ネライダ――意を妖精の薬――を強化していた。
自律行動に問題が発生するような大ダメージを受けるたびに発動し、常に万全の状態に回復させる。そして今それが発動したという事は、オリヴィエが受けたテウタの拳打は、オリヴィエの行動に問題が発生するほどのダメージだったという事になる。
「回復すると言うのであれば、回復が間に合わないほどに――」
テウタが真っ向から突撃を仕掛ける。ラファエルの治癒を終えたオリヴィエもまた突撃を敢行。ほぼ一瞬で距離を詰めた2人。テウタは上段蹴りを繰り出しつつ「潰すまでッ!」オリヴィエの殺害を宣言。オリヴィエはキッと表情を硬くし、テウタの蹴打をしゃがみ込んで避けて、立ち上がりと同時に拳打を繰り出す。それを防御するのはテウタの具足。銀の刃とオリヴィエの拳打が衝突し、虹色の魔力と銀色の魔力が火花のように激しく散る。
(埒がありませんか。それどころか私の魔力が削られていく・・・!)
オリヴィエが後退を決断した瞬間、テウタが脚を外側へ逸らしてオリヴィエの拳打を大きく捌く。それでもオリヴィエに隙は生まれず、外側へ流された拳打の速度を利用して半回転、上段回
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