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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth28神世は楽園・人世は地獄・その境界にて乙女は踊る〜Duell des SchicksalS〜
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言い放ち、女王然としたドレスから騎士甲冑姿へと変身した。動きやすさを追求するためかノースリーブの裾も短い純白の厚手のワンピース。それだけだ。飾り気もなく、籠手や具足、胸腹部を覆う部分甲冑なども無い。
「すごい魔力・・・!」
オリヴィエは息を呑んだ。騎士甲冑を編む魔力の強弱が防御力の大半を担っている。テウタはそれを体現していた。強大な魔力で防御を固める。テウタにとって騎士甲冑は、動きやすさを得るための飾りだ。
「構えてください。臨戦態勢に入っていない方に仕掛けるほど、私は無粋ではありません」
「・・・オリヴィエ・ゼーゲブレヒト――」
「テウタ・フリーディッヒローゼンバッハ・フォン・レーベンヴェルト――」
2人は名乗りを上げて、構えを取った。
「「いざッ!!」」
VS?―?―?―?―?―?―?―?
聖王女オリヴィエVS天界王テウタ
?―?―?―?―?―?―?―?VS
――電光石火――
オリヴィエの姿が掻き消える。短距離限定の高速移動の魔導によるものだ。対するテウタは不動。目を閉じ、耳を澄ませ、気配を感じ取り、「っ!」自身の真ん前に出現したオリヴィエの虹色に輝く右拳打を、同じ銀色に輝く右拳打で迎撃した。2人の拳打の衝突点から周囲に広がる衝撃波が、床の表面にヒビを入れた。
「ふ・・・っ!」
「はあああああああッ!」
オリヴィエは短く息を吐き、テウタの拳を鷲掴んで自分の方へ引っ張り込んだ。と同時に左拳打をテウタの顔面へと繰り出す。テウタは雄叫びを上げてオリヴィエの拳打を額で受けた。互いの顔に苦痛の色が浮かぶ。受けたテウタなら判るが、攻撃した本人であるオリヴィエが痛がるのはおかしな話だ。2人は同時に後退し、仕切り直しを行う。オリヴィエは籠手に包まれた右拳を見、すぐにテウタへと視線をやる。
「並の魔力付加打撃なら完璧に防げるのですが、さすがはオリヴィエ王女殿下。防御を貫いてきましたか」
テウタは赤くなっている額をさすりつつ、全身から銀色の魔力を放出した。そしてコツコツと靴音を鳴らしながらオリヴィエへと歩み寄って行く。オリヴィエもまたゆっくりと歩み寄って行く。
「レーベンヴェルト王家流奥義・夢影・・・!」
テウタよりその言葉が発せられたと同時、テウタの動きに変化が訪れる。オリヴィエは目を見張り、テウタの姿を凝視する。テウタが歩くたび、彼女の姿がブレ始めた。残像か?とオリヴィエは推測するが、それは無いとすぐに判断した。
ブレているテウタの残像らしき体には影が生まれている。実体があり、しかしテウタ本人に重なるように存在しているため、確固とした実体でない。まるでテウタからテウタの半身が生まれ出てきているような状態だ。
「夢影・拾参乃打ち方・舞陣」
「これ
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