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レーヴァティン
第二百六十二話 神託の時その一

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                第二百六十二話  神託の時 
 朝にはだった、英雄は日の出と共に目を覚ましヴェネツィアの宮殿自分達が今いるそこのサウナに入った。そうしてだった。
 汗をかいた、そこに久志が入って来て言ってきた。
「二日酔いか」
「そうなってな」
 英雄はその久志に応えた。
「こうしてだ」
「汗をかいてか」
「酒を抜いている」
「俺と同じだな、ただな」
「どうした」
「お前宴の後すぐに娼館に行ったな」
「二人相手にした」
 英雄はまだ汗をかいていない、だが熱さを徐々に感じながら応えた。
「それがどうした」
「相変わらずだな」
「それはか」
「ああ、お前はな」
 英雄の横に来て座って話した、中は全て木造りである。
「女好きだな」
「東の浮島でも同じだ」
「そうだよな、飲んで食ってか」
「女もだ」
「楽しんだんだな」
「満喫した」 78
 英雄は隣に座っている久志に表情を変えず答えた。
「そちらもな」
「そうか、しかしお前奥方いるだろ」
「何人もな」
「大奥だな」
「それもあるがな」
「娼館も好きか」
「あちらでは遊郭だな」
 東の浮島ではというのだ。
「そちらにも行っている」
「そうなんだな」
「俺はこちらの世界ではそうだ」
「女も楽しんでいるか」
「あんないいものはそうはないな」
「まあな、しかしお前その顔でな」
 無表情な英雄に言うのだった。
「女は好きなんだな」
「そうだ、東の浮島の女達もいいが」
「こっちの女達もいいか」
「黒い髪の毛や目の女達もいいが」
「ブロンドや茶色や赤でか」
「そして青や緑や灰色の目の女達もな」
 そうした女達もというのだ。
「いいものだ」
「どちらもいいんだな」
「俺はいいと思った女ならだ」
「誰でもか」
「抱く、そして楽しむ」
「そうなんだな」
「言っておくが肌が黒くともな」
 黒人でもというのだ。
「構わない」
「人種にこだわりはないか」
「そうだ、ただ無理強いはしない」
 それはないというのだ。
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