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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第128話:子の目に映る父の姿
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欠いた。って事は、その減った戦力をどうやって補うか?」
「……ジェネシス、か」
「今後は連中が大きく動き始めるって事ね?」
今までジェネシスは時折出てきて邪魔したりする程度だったが、ここからは違ってくる。キャロルが何を成そうとしているのかは分からないが、計画達成の為に以前に増してジェネシスの魔法使いを活用してくるのは間違いないだろう。
その事に気付き、マリアとガルドは表情を引き締めていた。
***
一方、とあるファミレスでは響が1人の男性と対面していた。響の前にはオレンジジュースの入ったコップが置かれているが、一口も飲んでいないのか全く減っていない。
対する男性の前には、サンドイッチの乗った皿が置かれている。男は響が見ている前で、遠慮する様子も無くサンドイッチを口に運んでいた。
「……前に、月が落ちる落ちないと騒いだ事件があっただろ?」
「!」
徐に男から話し掛けられた響は、何処か憮然とした顔をしている。彼女にしては珍しい表情だ。
しかし男は響のそんな様子に気付いていないのか、そのまま話を続ける。
「あの時のニュース映像に映っていた女の子が、お前によく似ててな。以来お前の事が気になって、もう一度やり直せないかと考えてたんだ」
この男の名は立花
洸
(
あきら
)
。そう、何を隠そう響の父親である。2年前、ツヴァイウィングのライブで発生したノイズによる災害。その生き残りである響への周囲からの迫害に耐えきれず、蒸発したまま行方をくらませていたのだ。
その彼と響が何故対面しているかと言えば、話は簡単で先日の海水浴場の近くに彼も居て、ガリィを倒した後響が未来と共にコンビニに向かった際偶然出会ったのである。
一度は家族を捨てて姿を消した父親との再会。その事に響は複雑な感情を抱いていたのだが、洸の方から未来経由で響ともう一度会いたいという要望があった。
無論、響の中には未だ家族を捨てた洸に対する複雑な感情はあった。だが同時にもう一度家族が一つになってほしいと言う未練に似た気持ちもあった為、結局はこうして再び対面する事となっていたのだ。
しかし、再会した父には嘗ての面影はない。雰囲気は軽薄だし、何より自分から家族を捨てたくせにそれを棚に上げてやり直そうとする根性が受け入れられなかった。
「やり直す……」
「勝手なのは分かってる。でもあの環境でやっていくなんて、俺には耐えられなかったんだ。な? また皆で一緒に……母さんに俺のこと伝えてもらえないか?」
「――――無理だよ」
一方的に家族としてよりを戻そうとしてくる。それも娘である自分をダシにして、家族の関係を取り戻そうとする洸の物言いに、響は耐えきれなくなった。
「一番一緒に居て欲しい
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