暁 〜小説投稿サイト〜
綾小路くんがハーレムを構築する話
あたしたちが『ママ』で清隆が『パパ』で。
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ら俺は視聴覚室を出た。

娘が休みの日に仕事に出掛ける父親のような気分だなー……これ。何とも不思議な気分だ。


くいくいっ……


俺がそう考えてると何やら制服のズボンの裾を引っ張られた感触を受けた。目線を下に落とすと……


クリス「お父様抱っこして下さい♪」

ひまり「私もお願いします、お父様♪」

クリスとひまりが可愛く抱っこしてと言いながらアピールしてきた。

いつの間に視聴覚室を出てたんだ?俺は自分だけ出たつもりだったんだが…

油断も隙もないな……。

綾小路「あー……今はゆいたちと視聴覚室で待っててくれないか?抱っこは……その…後で必ずしてやるから。」

ひまり「嫌です、お父様♪」

クリス「私たちもお父様と一緒に理事長先生にご挨拶に行くのですから♪」

俺は、やんわりと否定して視聴覚室に戻るように促したが拒否された。

しかも、俺について来る気満々だ……

綾小路「あのな……これは遊びでは無いんだぞ?」

クリス「それは分かっていますよ、お父様。ですが、ここは当事者である私たちもついて行った方がご説明しやすいと思います。」

ひまり「一緒に行かせて下さい、お父様。お願いです!」


脚に巻き付きながら一生懸命アピールするクリスとひまり。俺がここで冷たく突き放してもこの二人は無理矢理にでもついて来ようとするかも知れない。なら、連れて行くしか選択肢は無さそうだ。


幸いクリスとひまりなら連れて行っても大丈夫だろう(ゆいたちに比べて大人しそうという意味で)


勿論、月城にこの二人を会わせるのは危険かも知れないが……俺が側に居れば何も問題は無い。


綾小路「……分かった。但し、絶対俺の側を離れるんじゃないぞ?」

クリス ひまり「「はい、お父様♪」」

二人は静かに頷いて返事した。恐らく、ゆいたちにバレないように注意したのだろう。

二人は抱っこしてポーズを取り続けたので俺は右腕にクリスを左手にひまりを抱っこして理事長室に向かった。
AM8:40

今のあたしは不機嫌だった。いや、正確には『あたしたち』かな?今頃、朝のHRが始まり茶柱センセが一人一人点呼してる時間。

あたしはHRって好きじゃない。それが終わったらダルくて長い授業が始まるから。でも、今となってはその当たり前の日常が恋しくなってくる。

だって……あたしは……あたしたちは今…

あおい「ねーねー!だるまさんがころんだしよーよ♪」

ちなつ「いいねー♪」

まき「やろーやろー♪」

はるき「きよぽんパパかえってくるまでひまだもんね〜あかりもやろ〜♪」

あかり「うん!」

ちか「さんせーい♪それならみすずちゃんたちもうるさくいわないし!」
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