清隆くんのお宅訪問 神室編
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いもの出す。……言っとくけど家にはココアしかないから。」
綾小路「あ、あぁ……分かった。」
私は気を紛らすため、ココアを淹れる準備に取りかかることにした。
……マグカップ余分に買っといて良かった。
まぁ、これは客用とかじゃなくて壊れた時の予備用のだったけど。
綾小路は髪を拭き終わったタオルを畳んでいて、自分のカバンの上に置いていた。
やっぱアイツ几帳面なのね……まぁ、そんな感じはするけど。
適当にそう思いながら、ココアを淹れたマグカップをテーブルの方に持っていった。
神室「……ん。」
綾小路「ありがとう。何から何まですまない……タオルは洗って返す。」
綾小路はマグカップを受け取って、ココアを飲みながらそう言った。
神室「別にタオルくらい洗って返さなくても大丈夫。あんたが濡れたのは私の責任だし……」
綾小路「そうか。」
神室「……聞きたいことあるんだけど、いい?」
綾小路「答えられる事なら。」
神室「何でさ……その…傘貸してきたわけ?」
私はまず、最初に綾小路に聞いた。
本当はもっと早く聞きたかったんだけど……
あんたが急に走り出すからタイミングを逃したからね……
綾小路「……お前が傘持ってなかったから?」
神室「そんなの答えになってない。……あんたが持ってきた傘なんだから、自分で使えば良かったじゃない。」
綾小路「……あの状況で自分だけ傘差して帰るのは気が引けるだろ。」
神室「だから私に傘渡して走って行ったわけ?別に私なんかに構わなくても……」
綾小路「……いくら俺でも傘を持ってない顔見知りの女子を雨の中、一人で放ってはおけないだろ。」
綾小路はココアを飲みながら、あっけらかんと普通に言った。
神室「……は、はぁー//////?」
そして私は思わず、驚いた声を出してしまった……
な、何よ、それ……意味分かんない……//////!!!
放ってはおけないとか……な、なに言ってんの、こいつは//////!
綾小路「……そんなに驚くことか?」
神室「……うっさい//////」
綾小路「いや、うるさいのはどちらかと言うとお前……」
神室「分かってるわよ!うっさいわね//////
」
綾小路「……」
私が大きな声で言ったから綾小路はうんざりしたような呆れたような表情をしている気がした。
いつもと変わらず、この状況でも無表情だけどさ……ったく。
神室「……あんたって何やってたの?」
綾小路「何がだ?」
神室「だから……その脚の事よ。絶対普通じゃない。」
体育祭の時も思ってたけど、こいつの身体能力は
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