清隆くんのお宅訪問 神室編
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と……あまり長居すると真澄にも迷惑が掛かるかもしれないから、俺はそろそろ帰る。」
別に迷惑とは思ってないけど……むしろ私が迷惑かけたわけだし……
神室「……あっそ。」
綾小路「本当にタオル洗って返さなくてもいいのか?」
神室「別にいいって。タオル返しに来られるの面倒だし」
綾小路「分かった。」
綾小路はそれだけ言って帰り支度をした。
その後、立ち上がって部屋のドアを開けようとしたときに……私は最後に綾小路に聞いてみた。
神室「最後にちょっといい?……どうして私が万引きした事実を学校に言わないの?」
綾小路「……随分と急だな?」
綾小路は少し驚いているようだった。実際、私はずっと聞きたかった……
あの時、坂柳の命令で自分の過去を話すように言われたけど……綾小路は話しを聞いた時点で、学校側に報告するもんだと思ってたから。
でも……こいつは私の万引きの話しを聞いた時、動じていなかった。まぁ、単に興味なかっただけかもしれないけど……
とにかく一度聞いておきたかったことを思い切って今、尋ねてみた。
綾小路「そうだな……はっきり言えば、もう時効だと思ったからだな。」
神室「時効?」
綾小路「あぁ……今更、学校側に報告したとしても意味ないと思った。」
神室「なんでよ?だって肝心の缶ビールは今だって……」
こいつにはその日の内に万引きしてきたと見せつけたし……
防犯カメラの映像だって……やりようはいくらでも……
綾小路「確かにな……今も手元にあるだろうし簡単に学校にバレるかもしれないが」
神室「だったら……」
綾小路「今更、4月の万引きの事実を報告したって意味ないだろ?」
神室「!!!」
こいつ……何で知ってるのよ?
まさか、あんたも近くで見ていたとか?
綾小路は私の反応を尻目に話しを続けた。
綾小路「実を言うと缶ビールを持って見せて貰った時に期限を確認したときに気付いていた。」
あんな一瞬で?それなら尚更……
神室「気付いていたなら……今からでも学校に報告すれば私は停学処分は確実。そしたらAクラスにダメージ与えられるんじゃないの?」
綾小路「確かに万引きした証拠もある……だが、もう万引きした日から一年近く過ぎてる上に防犯カメラの映像も一新されてるかもしれないからな。」
神室「……」
綾小路「その事実をもっと早い段階で知っていたら行動していたかもしれないが……まぁ、全て今更だな。これが俺の見解だ。分かってくれたか?」
神室「ふーん……気に食わないけどね。」
綾小路「そんなに停学になりたかったのか?」
神室「別にそういうわけじゃないけど…
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