第二章
[8]前話
秀和のおむつを替えていてだ、光昭はふと気付いてキッチンでミルクの用意をしている桃花に対して言った。
「おむつって凄いな」
「どうしてなの?」
「いや、赤ちゃんって凄い量出すだろ」
こう妻に言うのだった。
「どっちもな」
「それね、私もわかったわ」
妻もそれはと応えた。
「赤ちゃんって何時出すかわからないけれど」
「その出す量凄いよな」
「どっちもね」
「それで凄い出してもな」
それでもとだ、妻に話した。
「おむつってちゃんと防いでくれてな」
「漏らさないわね」
「市販のものな」
「昔のお手製のものは知らないけれど」
布製のというのだ。
「今の市販のはそうよね」
「そうだよな、幾ら出してもな」
「ちゃんとね」
「漏らさないでな」
「防いでくれるわね」
「そう思うと凄いな、流石にほったらかしだと駄目だけれどな」
定期的に替えなければならないというのだ。
「それでもな」
「ええ、おむつと言ってもね」
「どっちもかなり吸収して出さなくてな」
「凄いわね」
「ああ、考えてみたらな」
夫婦でこんなことを話した、そしてだった。
後日おむつのことをネットで調べてだ、夫は息子を寝かせた妻に寝室で同じベッドに入ってお互いパジャマ姿で話した。
「おむつの技術でアフリカの砂漠化を防ごうとしているらしいな」
「砂漠化の?」
「かなり水吸うからそれで水を確保してな」
そうしてというのだ。
「砂漠化を防ごうとしているらしいな」
「それは凄いわね」
妻はその話を聞いて素直に驚いた。
「砂漠化は深刻な問題だしね」
「それが防げるならな」
「おむつは本当に馬鹿に出来ないわね」
「ああ、何でもない様でな」
「出したものはどっちもかなり吸って漏らさないし」
「砂漠化を防いでくれるならな」
「本当に凄いわ」
また夫に話した。
「おむつはね」
「そうだな、おむつ様々だよ」
「全く以てね」
二人で話した、そして寝る前にまた息子のおむつを替えた。今回も漏らしていないそれに二人はあらためて凄さを感じた。
おむつを馬鹿にするな 完
2022・9・28
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