第二章
[8]前話
そうして観に行くと彼は一家でだった。
日本の屋敷の中での生活を満喫していた、何と室内では着物を着てだった。
和食を食べお茶を飲んでいた、そのうえで山添に言った。
「最高ですよ」
「そうですか?」
「妖怪や幽霊の皆さんも一緒で」
「いや、それがその」
「知らないですか?イギリスじゃ喜ばれるんですよ」
ポーツマスは山添に羊羹を出して自分も食べつつ話した。
「幽霊が出るお家やホテルは」
「妖怪もですか」
「イギリスじゃ妖精ですがね」
それでもというのだ。
「出るとです」
「人気ですか」
「それに悪い幽霊や妖怪じゃないですね」
「出るだけですね」
山添もそれはと答えた。
「別にです」
「それならです」
「いいですか」
「はい、ですから」
それでというのだ。
「こうしたお家を変えまして」
「嬉しいんですね」
「いいお家買えました、有り難うございます」
「貴方がそう言われるなら」
山添も異論はなかった、そして。
以後も定期的に様子を観に行ってもだった。
彼は一家で生活を満喫していた、それでだった。
山添は家で妻に話した。
「イギリスじゃそうなんだな」
「幽霊や妖怪が好かれるのね」
「そうみたいだな、まあ日本でもな」
「そういうの人気だけれどね」
「しかし出るとな」
それならというのだ。
「皆避けるからな」
「日本だとね」
「それがイギリスだとな」
「出ても人気なのね」
「そうしたお国柄か」
「そうね、いい勉強になったわね」
「ああ、これも国によって違うってことだな」
彼はこのことを認識してだった。
今回のことを受け入れた、そしてそれからもポーツマスの現状を確認するとやはり彼と家族は幸せだった。妖怪そして幽霊達との暮らしを満喫していた。
出るとか最高 完
2022・9・26
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