第二章
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「それでもな」
「友達になれるな」
「ディックのとこもで」
「こっちもだな」
「ああ、そうしたこともあるんだな」
フォルコナーも笑顔で話した、友人はここでも二人で温かい笑顔になった。
ジョンソンとフォルコナーの共通の友人アイケル=ワン中国系で長身できりっとした顔立ちの彼の趣味は旅行だ、それで今は。
カナダオンタリオ州に来ていた、そこである牧場に立ち寄ったが。
「ワンワン」
「クゥ〜〜ン」
牧場の外で白とグレーのハスキーが鹿と遊んでいた、ワンはその光景を見て思わず笑ってこう言った。
「いや、僕は犬と鹿に縁があるな」
「それは面白い縁ね」
彼の言葉を聞いて蜂蜜色の長い髪の毛に黒い瞳ですらりとした長身で色白の女性が言ってきた。服は実に動きやすい服装だ。
「犬と鹿になんて」
「ああ、犬と鹿が友達同士なのを見てきたんだ」
「そうなのね、うちのコーダもなのよ」
女性はハスキーを見つつ話した、今も鹿と遊んでいる。
「女の子でね、あの鹿も女の子でね」
「仲良しなんだな」
「時々コーダが牧場に出てね」
「それでか」
「どうしてるのかって監視カメラをチェックしたら」
「ああして鹿と遊んでいたか」
「今はお互い牧場の傍でね」
そこでというのだ。
「楽しく遊んでるわ」
「そうなんだな」
「ええ、ちなみに私はレイチェル=ホワットよ」
女性は笑って自分の名前を話した。
「マミーが牧場をしていてね」
「ここで働いているんだな」
「そうよ、それでコーダは牧場の犬の一匹だけれど」
「鹿と友達か」
「そうなのよ、考えてみれば犬は牧羊犬にもなって」
そしてとだ、レイチェルはワンに話した。
「家畜守わね、鹿を家畜にする国もあるし」
「ああ、フィンランドとか」
「トナカイをね、だから犬と鹿が友達になっても」
「おかしくないか」
「そうだと思うわ、じゃあ貴方が見て来たお友達のことをお話してくれるかしら」
「いいかい?それじゃあ」
「ええ、聞かせて」
こうワンに言った、そしてワンもだった。
楽しくアメリカで彼が見て来た話をした、そのうえでコーダ達を見た。彼女達は今も楽しく遊んでいた。
そしてアメリカに帰るとまた二組の友人達を見た、それでワンはまた笑顔になったのだった。
犬と鹿は友達同士 完
2022・9・25
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