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Fate/WizarDragonknight
ジグソーパズル
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 宝石の体を輝かせながら、ウィザードはコネクトの指輪でウィザーソードガンを取り出す。
 そして。
 ウィザードとトレギアは、同時に地を蹴った。
 ウィザーソードガンとトレギアの爪。それぞれが火花を散らしながら、互いへの殺意を高めていく。

『ビッグ プリーズ』

 発動する巨大化の魔法。
 ウィザードが足で踏みつけようとすると、巨大な足がトレギアを襲う。
 だが、トレギアにそんな単純な攻撃は通用しない。軽やかな動きでそれを避け、さらにその爪から放たれる斬撃でウィザードの体から火花を散らす。

「ぐっ……!」

 体を弾かれながらも、ウィザーソードガンをガンモードに切り替えたウィザードは、そのままトレギアへ発砲。
 トレギアの腕を一瞬鈍らせたうちに、ウィザードはソードガンを再びソードモードに戻す。トレギアに接近し、ウィザーソードガンでトレギアの体に斬撃を加えていく。流れるように蹴り入れ、トレギアにもダメージが蓄積していく。

『フレイム スラッシュストライク』

 発動したウィザーソードガンの魔法。ウィザードを濡らしていく雨を一瞬にして蒸発させるそれを、ウィザードは振るった。
 炎の演舞は、そのまま雨のカーテンを切り開きながら、トレギアへ向かっていく。
 だが、トレギアもそれ程度で倒せるはずがない。
 トレギアはその体を闇に包み、姿を消す。
 即座にウィザードの背後に回り込み、その爪で背中を切り裂こうとしてくる。
 だが、これまで何度もトレギアと戦ってきたウィザードには、それは読めていた。ウィザーソードガンを背中に回し、彼の爪を防御する。
 そのままトレギアを突き飛ばし、トレギアと向かい合う。

「へえ……私とやり合うのも慣れてきたのかな?」
「そりゃここまで何度も戦ったら慣れるよ……!」
「へえ……」

 トレラアルティガイザーを準備し始めるトレギア。
 ウィザードは雨を利用しようと、ルビーの指輪とサファイアの指輪を入れかえる。
 ウィザードライバーに手をかけようとしたその時。

「トレギアアアアアアアアアアアアッ!」

 雨音を突っ切り、それ(・・)は二人の間に割り込んできた。
 ウィザードの視界をそのシルエットで覆いつくすそれに、ウィザードは完全に動きが停止した。
 割り込んできた影は、そのまま即座にトレギアを殴りつける。
 突然の攻撃にトレギアは対応しきれず、大きく体を殴り飛ばされてしまった。

「君は……?」

 ウィザードへ振り向いた、その巨大な影。
 轟く雷鳴により、その姿をウィザードに露わにしたそれは。

「アンチ君!?」

 アンチ。
 見滝原南で出会い、闇医者である木野薫が保護したはずの怪獣少年。その、怪獣としての姿が、そこにはあった。
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