第二章
[8]前話
「ですから落ち着くまではです」
「市の方で、ですか」
「面倒を見てくれますか」
「住む場所やお水は提供しますので」
それでというのだ。
「宜しければご飯はです」
「はい、持って来てです」
「毎日あげます」
「お願いします、しかしです」
市役所の人はトミーを一時でも預けることにした夫婦に話した。
「こうした時にGPSがあれば」
「そうならですね」
「こうして何かあってもですね」
「簡単にです」
それこそというのだ。
「保護出来ます」
「そう思うとですね」
「付けておいてよかったですね」
「そうです、市としても推奨していますし
夫婦に微笑んで話した。
「こうした時にも便利ですし家出をしてもです」
「すぐに見付けられますね」
「そうした時も」
「そうです、今回はよかったですね」
夫婦にこうも言うのだった。
「では落ち着いたら」
「また一緒に暮らします」
「そうします」
夫婦で笑顔で答えた、そしてだった。
落ち着いて建て直した家に入ってトミーを迎えてだ、夫婦で彼を撫でつつ微笑んでこう話をするのだった。
「文明の利器だな」
「そうね、お陰でトミーとすぐに会えたわ」
「災害があってもな」
「GPSを付けていれば安心出来るわね」
「ニャンニャン」
トミーはGPSが何かを知らない、大嫌いな動物病院に連れて来られて何かされたとしか思っていない。だがそれで一家は分かれずに済んだ、夫婦も彼もこのことは心から喜びまた家族で暮らすのだった。
災害があっても大丈夫 完
2022・9・22
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