第一章
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」
ここでだ、苑子は。
あらためてバツの悪い顔になってだ、こう返した。
「あんた見たでしょ」
「透けてか」
「やっぱり見たじゃない。色は?」
「赤か?」
「やっぱり見たじゃない」
「仕方ないだろ」
柳生もバツの悪い顔で返した。
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