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ウルトラマンカイナ
鉄拳編 ウルトラアキレス&アラシマファイト
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切の容赦なく、大岩を持ち上げ投げ付けようとしている。

『くッ……トロイレーザーッ!』

 しかし、アキレスもやられっぱなしではない。頭部のビームランプから撃ち放たれた細い光線がレッドキングの腕部に命中し、髑髏怪獣は思わず大岩から手を離してしまう。
 大岩はそのままレッドキングの足に落下し、予期せぬ激痛に悲鳴を上げる髑髏怪獣は、忌々しげにアキレスを睨み付けていた。ダメージを与えることには成功したが、それ以上に彼を怒らせてしまったらしい。

『くッ……!』

 岩壁に追い詰められ、エネルギーも消耗しつつあるアキレスは、それでも屈しまいとファイティングポーズを取っている。だが、それが虚勢に過ぎないことはレッドキングにも看破されているようだった。
 アキレスを嘲笑うように、髑髏怪獣はじりじりと近付き、彼を追い詰めている。――その慢心こそが、己の敗因になることなど知らぬまま。

『……!? なッ、なんだアレ……!?』

 次の瞬間。遥か遠くから高速で飛来して来た謎の「巨大な鉄人」が、レッドキングに痛烈な体当たりを仕掛けたのである。
 その凄まじいタックルを浴びた髑髏怪獣の巨体は、意趣返しの如く岩山に叩き付けられてしまった。

『BURKセブンガー、着陸します。ご注意ください』

 警告アナウンスの音声と共に、背中のジェットを噴かしながらゆっくりと着地して行く鉄人は、「どんなもんだい!」と言わんばかりに両腕を振り上げている。

 ――その鉄人の容貌は、異様という一言に尽きるものであった。

 ドラム缶のようなずんぐりとした胴体に、眠たげな半開きの双眸。不恰好な両手脚に、ウルトラマンカイナを想起させる赤と白の模様。
 それはまさしく、過去の防衛チーム「ストレイジ」で運用されていた特空機第1号「セブンガー」をベースに急造された、BURKの新兵器――「BURKセブンガー」だったのである。

『……いや本当に何だアレェ〜!?』

 ウルトラマンカイナに代わり、アキレスと共に肩を並べて戦う。その設計思想に基づきシャーロット博士が考案したこの機体を、荒島と叶が急ピッチで建造していたのである。
 その存在を知らされていなかったアキレスこと嵐真は、思わず驚愕の声を上げていた。一方、レッドキングの前に立ちはだかったBURKセブンガーは、外見の割にはどこか頼もしい後ろ姿をアキレスに見せ付けている。

『よう嵐真、助けに来たぜ! ここからは俺に任せなァッ!』
『その声……荒島さんですか!? そのイマイチ覇気の無い面相のロボットは一体……!』
『お前まで酷くない!? ちくしょー、こうなったらこいつの凄さを実戦で証明してやらァッ!』

 外観の評判が今一つであることに怒りを剥き出しにしているパイロットの荒島は、その矛先をレッ
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