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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第10章 アルバレス帝国編
第53話 八門遁甲の陣
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を広げながら地面を這う様にして進撃する。
バルファルクは、そんな様相を見せるエルフマンを見据えながら、槍翼に限界まで龍気エネルギーを充填させて迎え撃とうとする。…だが、とある違和感を感じる。
自身が突き出した両の槍翼が、一瞬にしてあらぬ方向へと曲げられる。攻撃を受けたてのモノではない…。もっと、概念的な者が変化していることに気付く。バルファルクはそれを察すると、冷や汗を流しながら、酷く困惑した様子で口を開く。
「バ、バカなっ!!!空間が…捻じ曲がっただとっ!!!!!!!!」
そう言い終えた瞬間、バルファルクの目の前に、エルフマンが現れる。自身を飲み込むほどに強大な竜の口を思わせる魔力を見て、バルファルクは大きく目を見開く。
「ま、まず…」
バルファルクは、失態を犯したように言葉を発するが、それはエルフマンの怒号と、ありえないほどの威力の蹴りによって遮られる。
「『夜ガイッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』」
エルフマンのとび膝蹴りが、バルファルクの槍翼に直撃し、バキャッという破壊音を生み出して根元から粉砕していく。それだけにとどまらず、槍翼を破壊したエルフマンの蹴りは、そのままバルファルクの胸元へ誘われ、バルファルクはまるで『く』の字のようにして身体を大きく曲げる。
「がっ!!!!!!」
先ほどの夕象など比べ物にならない威力のそれは、今まで上げたことのない悲鳴を、バルファルクに齎す。
エルフマンによって生み出された赤き竜は、マグノリアの街を完膚なきまでに破壊していきながら、音速にも迫る勢いで突き進んでいく。
それによって生み出される余波も言葉で言い表すのも難しいほどであり、それだけで幾千もの命を奪い去る様な力を有していた。
「ス…スサノオッ!!」
故に、エルザはその余波を感じ取り、その場にいるもの全員を包み込むようにしてスサノオを展開して見せる。
「ぐっ…!!」
「いやっ!!!」
「うわあっ!!!」
「キャーっ!!!」
全員が、それぞれに大きく悲鳴をあげる。10mを優に超えるスサノオの姿を、一瞬にして包み込むほどの衝撃と余波、砂ぼこりがマグノリアの街を駆け巡る。
エルフマンは、自身の右足にバルファルクの胸元を捉えた感覚を得ると、全ての力を出し切るようにして、全身をもってバルファルクを穿つ。
「ぬううううううううああああああああっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
エルフマンがそう叫ぶのと同時に、バルファルクと赤き竜を纏ったエルフマンはその進路少しずつ空中へと変え、天に届きそうな勢いで空高く舞い上がる。
一体どれほどの時間であっただろうか…。後から言われればたかが数十秒の攻撃…。だが、それをまじかで見ていた者たちにとっては、それはとてつもなく長い時間であった。
…赤き竜は、徐々にその力を衰えさせ
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