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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第10章 アルバレス帝国編
第53話 八門遁甲の陣
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ていた。…だが、その驚きが序章であったことに、すぐに気づかされることになる。
「発動後…必ず死ぬんじゃ…ッ!!」

マカロフの言葉を聞いた瞬間、皆はまるで魚のように口をパクパクさせて、驚愕の表情を浮かべていた。…なぜギルダーツが口を紡いで説明をするのと拒んだのか…。なぜマカロフが大粒の涙を流していたのか…。それを知った皆は、驚愕の感情の中に、徐々に絶望を滲ませていくことになる。…だが、一人だけ、他の皆よりも先に絶望を滲みだす人物がいた。その人物は、目に生気をなくし、意識を失うようにして膝から崩れ落ちる。それを見たリサーナが、驚いたようにその人物を支える。
「ミ、ミラ姉ッ!!!」
リサーナは、今にも倒れこんでしまいそうなミラをぎゅっと抱きかかえ、心配そうに声を張り上げた。…続けて、ナツが酷く狼狽したように口を開く。
「ちょっと待てよ…どういうことだよ…ッ!!」
ナツの言葉に、誰も答えようとしない。ミラが倒れこむのと同時に、皆は理解してしまったからだ。もちろん、声を張り上げたナツも同様であったが、それが信じられず、思わず言葉を漏らしたのだ。
「そのままの意味だ…つまり…」
ギルダーツは拳をぎゅっと握りしめ、目尻に涙を浮かべる。
「つまり…エルフマンに残された時間は…あと…数分だってことだ…ッ!」
その言葉に、ミラは声を上げて泣きじゃくる。そんなミラを抱きしめるリサーナも、呻き声を漏らしながらドパドパと涙を流す。
…レヴィやルーシィ、エバなども困惑したように小さく涙を流して見せ、それはその場にいるもの全員…。特にフェアリーテイルの魔導士たちに伝染し始めた。

エルフマンは大穴から大きくその身を空中へと戻したバルファルクを、睨むようにして見据えていた。先ほどエルフマンが放った『夕象』は本来、1足から5足までのギア上げ連続攻撃である。先ほど、その1足を放ち、その後に2足に繋げなかったのは、あれでバルファルクを倒せたと過信していたわけではなかった。2足へと移行しようとした際、ありえないほどの激痛が自身の腕に走り、連撃を止めるに至ったのだ。
エルフマンは自身から距離を取るようにして空中へ駆けるバルファルクを見据えると、地面を蹴り割り、後を追うようにして空中を翔る。更に空中へと身を乗り出したエルフマンは、空気を蹴り上げるようにして空を舞う。
そんなエルフマンの姿を見て、バルファルクは小さく怪訝な様相を見せる。
「驚いたな…。まさか空中を蹴り上がってくるとは…それに…」
バルファルクは更に怪訝な様相を見せる。それは、最高出力に近い、いわゆる音速に近い速度で飛翔している自身に、少しずつ近づいてくるエルフマンに対して向けられたものであった。
「我の飛翔速度より速いとは…ッ!」
バルファルクは自身へと近づき、その後一定の距離を保って自身がいる
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