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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第10章 アルバレス帝国編
第53話 八門遁甲の陣
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エルフマンが真っ赤な様相を見せた瞬間、ギルダーツとマカロフの表情に苦悶ともいえるものが浮かび上がる。
「エルフマン…まさか本当に…」
「なんて…ことじゃ…」
2人の驚きように、他の魔導士たちも酷く困惑して見せる。
「おい、じじい…エルフマンは一体…ッ!」「一足ッ!!!!」
ラクサスが、2人の驚きようと、人が変わったような力を放つエルフマンの様相に疑問を投げかけようとするが、それは強大な咆哮に似た声に遮られる。その声と同時に発せられた砲撃のような攻撃に、皆が大きく目を見開く。
まるで、巨大な象の足のようなものが出現し、それがバルファルクに襲い掛かっていたのだ。加えて、その攻撃を受けたバルファルクが一切の余裕がないと言った様子で耐えている。
…驚きなどというモノではなかった…。先ほどまで、皆が束になってもまるで歯が立たなかったバルファルクを、エルフマンがたった一人で抑え込んでいるのだ。
「なんなんだ…これは…」
「あのバルファルクを…」
「押している…」
「ほ、本当に勝っちまうんじゃねえのか…これ…」
グレイ、リオン、エルザ、ナツがエルフマンの放つ夕象の威力に、目を見開いて狼狽する。そんな風にして驚いていると、両者の鍔迫り合いに進展が見られた。エルフマンが叫ぶと同時に、バルファルクはゆっくりと空中で後退して見せ、ある時を境に耐えきれなくなったのか、一気に押し出される。そして、地面へと衝撃を果たすのと同時に、地面を押しつぶすようにして象の足のようなものが大地を揺らした。その揺れは当然、マグノリアを、魔導士たちの立つ大地にも瞬時に届き、大地震を思わせるような振動に、皆がふらつきを見せ、剰え転倒する者も見て取れた。
「くっ…これが、八門を開いたものの力…」
ギルダーツは大きく揺れる地面に体勢をととのえながら、戦いの行く末を見据える。地面へと衝撃を果たしたバルファルクに、追撃を辞めたエルフマンは、ゆっくりと地面へと落下し、着地して見せる。暫くたっても地面から現れないバルファルクに、ミラとリサーナは些少の歓喜を表情に漏らす。
「も、もしかして…ッ!」
「た、倒したのっ!!」
だが、そんな2人の言葉を覆すようにして、大穴からバルファルクが飛び出し、大きく槍翼を広げる。
「ふふふっ!八門遁甲の陣とやり合うのはまれだっ!!!折角だ、相手をしてやる!!!」
バルファルクは、地面へと足を預けるエルフマンに対し、楽し気に言い放って見せた。その様相を見て、ギルダーツが苦悶の表情を浮かべる。
「くっ…やはり、まだ倒せはしないか…」
「エ、エルフマンは何をしたんだ…ッ!」
ギルダーツのそんな言葉に、ラクサスは酷く狼狽した様子で口を開く。そんなラクサスの言葉を受け、ギルダーツは一つ息を付くと、他の皆にも説明するように口を開いた。
「八門遁甲の陣…
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