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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
間章 過去編
第55話 妖精の翼
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トの続けざまの言い訳に、アレンはまた一つため息をつく。
「あら、何かいかがわしいことでもしていたんですか?♪」
「その…もし差し支えなければ…私たちがお手伝いを…」
ヒノエはアレンをいじるように、ミノトは少し恥ずかしそうに口を開く。
「なーに馬鹿なこと言ってんですか…で、今日は何の用ですか?」
アレンの言葉に、ミノトは少し不貞腐れたようにして見せると、ヒノエが思い出したように口を開く。
「ああ、そうでした。妖精の翼のお2人が、集会所にお見えになっていますよ」
「カリンとコウタか…」
「支度が済みましたら、参りましょう…」
アレンはその言葉を聞き、少し面倒くさそうに頭を掻いて見せると、身支度を整えるため装備を取り出そうする。だが、そんなアレンの姿を見てもその場から離れないヒノエとミノトに、またも怪訝な様相を見せる。
「…あの、着替えるんで、一旦外にでてもらっていいですか?」
「あら、アレンさんの着替えなど、幾たびも見ております故、お気遣いなく♪」
ヒノエは、アレンの身体を見つめるようにして言葉を発する。
「いや、俺が気を使うから出てけって言ってんの!」
「…もしよろしければ、私がお手伝いさせていただきます」
「結構です…」
ミノトの着替えお手伝い発言に、アレンはゴミを見るような目で返して見せる。
「あらあら、辛辣ですわ…アレンさん…」
「辛辣も何も…なら、お2人は着替えの際に俺が目の前にいても気にならないんですか?」
アレンは思いついたように言葉を放つが、それはアレンが思っている者とは別の意味での返答となってしまう。
「んー、気にはなりますが…アレンさんが見たいと仰られるのであれば…」
「…何言ってるんですか…マジで…」
「少し、いえ、大分恥ずかしいですが…アレンさんの頼みとあらば…」
ミノトが胸元の着物を脱ぐ動作をしたことで、アレンは焦ったように身体を動かす。
「ちょ、ほんと何してんの!やめてくださいよ!」
「あらあら、焦っちゃって…可愛らしいですわ♪」
「はい、姉さま」
アレンの焦りを見てか、はなから脱ぐ気がなかったのか、ミノトは胸元から手をどけると、ヒノエと顔を見合わせてふっと小さく笑いかける。そんな2人を見て、アレンは眉間に皺を寄せて声を荒げた。
「いいから出てってください!!」
「あら、少しおいたが過ぎましたね…」
「そのようです、ヒノエ姉さま」
アレンの言葉を聞き、2人はそう言い残し、ゆっくりと退出して見せた。そんな2人の背中を見届け、アレンは大きくため息をつく。
「…はぁ…ったくあの2人は本当に…」
アレンは酷く疲れたように身体を動かすと、お気に入りの装備に身を固めて身支度を整え始めた。

アレンは身支度を整えると、自宅を出て、外へと一歩踏み出す。空は雲一つない晴天であり、春の
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