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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第10章 アルバレス帝国編
第54話 のべつ幕なし
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くに堪えない音をあげながら次々とバルファルクの身体に貪りつく。
そんな様相を、皆と同じように驚いて見ていたヒノエとミノトであったが、少ししてそれを苦悶の表情へと切り替える。
「これは…捕食…ッ!」
「し、しまった…」
ヒノエとミノトは、何かに気付いたように目を細める。…バルファルクを喰らったアクノロギアは、ゆっくりと身体を持ち上げたかと思うと、ニヤッと笑みを浮かべ、大きく笑って見せる。
「ふふふっ…。はっはっはっは!!!!!!」
アクノロギアの不敵で大きな笑い声に、皆は恐怖を滲ませる。
「これが…これが天彗龍の力か…なるほど、我にも匹敵しうるこの力…素晴らしい…ッ!」
アクノロギアは、自身の身体にみなぎる力を感じ取りながら、笑い飛ばす。先のヒノエとミノトの言葉、そしてアクノロギアの不敵な笑みに、皆は一つの仮説を立てるに至る。
「ま、まさか…っ!」
「バルファルクを…取り込んだのか!!」
「そ、そんな…」
「エルフマンが死に物狂いで倒したのにッ!」
ミラ、リオン、ルーシィ、エバが酷く怯えた様子で声を発する。その声に反応するようにして、アクノロギアがゆっくりと皆の方へ視線を移す。
「…この力をぶつけるには不十分だが…貴様らを殺して試すとしよう…」
アクノロギアの言葉に、皆は恐怖を滲ませ後退する。…無理だ…。バルファルク相手に手も足も出なかったのだ…。しかも、疲労困憊も良いところで、魔力も残りカス程度しか残っていない…。いや、例え魔力が万全の状態であろうと、一切の魔法が効かないアクノロギアに、対抗する手段などない…。加えて、バルファルクを喰らって更なる力を得たアクノロギアと戦うことはほぼ不可能であった。
…絶望。
その言葉が、今ほどしっくりくる場面は、恐らく今後現れることはないだろう…。それほどの衝撃と絶望であった。
…ある者は、全てを投げ出したようにゆっくりと膝を着く。
…ある者は、震えるようにして尻もちをつき、涙を浮かべる。
…ある者は、ただ茫然とアクノロギアの姿をその目に捉える。
アクノロギアは、そんな魔導士たちを見据えるようにして、低く唸って見せたが、一瞬、その目を大きく見開くことになる。その見開いた目は、自身と魔導士たちの間に割って入るようにして降ってきたものへと向けられたものだった。
アクノロギアは、空から地面へと衝撃を果たしたそれを、例え砂ぼこりで姿が見えずとも、分かりきったように声を発した。
「随分と、早い到着だな…だが、一足遅かった…」
「…いや、間に合ったさ…」
アクノロギアの言葉に、返すようにして発せられた言葉を聞き、魔導士たち、特にフェアリーテイルの魔導士たちは大きく目を目を見開いて見せる。
…次第に砂ぼこりが晴れ、その声の主の姿を確認するに至る。
…皆の目から、ポロポロと涙が零れる。呻
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