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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第10章 アルバレス帝国編
第54話 のべつ幕なし
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ると同時に、スタークは扉から出てその場を後にする。
「ちょ、待ってよ、スターク…」
そんなスタークの後を追うようにして、リリネットが駆け出す。だが、そんなリリネットも、ウルキオラの横で一度足取りを止めると、怪訝な様相を見せながら口を開く。
「…黒滅竜は、あんた1人で倒せんの?」
「…さあな」
ウルキオラがまともに回答をしないことを理解したリリネットは、呆れたようにスタークの後を追いかけていった。
…先ほどまで小さな賑わいを見せていた家の中も、ウルキオラ1人になったことで、怖いほどの静けさが生まれる。ウルキオラはボケッとした様子で暫く立ち尽くしていたが、不意に小さく口角を上げる。
「…しかし、ゼレフもバルファルクも殺されるとは…予想外だったな…それも、アレン以外にやられるとは…」
ウルキオラはそう呟くと、先ほどまでスタークが座っていたソファにゆっくりと腰かける。
「まあ、その程度だったということか…」
ウルキオラは嘲笑するかのように口を開くと、ゆっくりと瞼を閉じた。

エルフマンの死、そしてそれを覆す手段がないと理解したミラやエルザ、魔導士たちは、深い絶望に包まれていた。
だが、そんな絶望を打ち消すような出来事が起こる。エルフマンが首元に刻むフェアリーテイルのギルドの紋章。その紋章から、オレンジ色の魔力が滲みだし、それは倒れこむエルフマンの身体をゆっくりと包み始める。
「こ、これは…ッ!」
「アレンさんのッ!」
その様相に気付いたエルザとヒノエが、目を見開いて驚いて見せる。そして、そのオレンジ色の魔力は、エルフマンの左胸、心臓に集まって見せると、一気に圧縮され、体内に吸収されるように消えていく。
「消えたっ…いや、取り込まれたっ!」
カグラがその様相を見て声を張り上げる。それと同時に、エルフマンの右足の膝下まで侵攻し、身体を消失せしめていた黒き灰の動きが一気に収まりを見せる。
「ッ!灰化が止まった!!」
「ま、まさか…」
ウルティアが狼狽したように声を上げると、先ほどまで大粒の涙を漏らしていたウェンディが、再び治癒魔法をエルフマンに向けて発動させる。ウェンディの身体が小さく震える。
「し、心臓が…心臓が脈動を取り戻しました!こ、これなら…」
「いにしえの秘薬で…助けられるかもっ…!」
ウェンディと同じように治癒魔法を展開したシェリアが、希望を見出したように口を開く。アレンがかつて、妖精の皇帝によって授けた魔力が、ズタズタになったエルフマンの心臓をもとに戻して見せたのだ。
皆の顔に、驚きと希望が入り混じったような表情が生まれる。そしてその表情は、一斉にエルザへと向けられることになる。エルザも暫く驚いた様子を見せていたが、先ほど取り出そうとしていたいにしえの秘薬を再び手繰り寄せ、エルフマンへと寄り添う。
「っ!頼
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