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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第10章 アルバレス帝国編
第54話 のべつ幕なし
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た素振りもなく、自分の家に入るかの如く扉を開け、中に入る。
家の中には、ソファに腰かける中年の男と、幼い少女が怪訝な様子で立っているのが見られた。中年の男は、一つため息をつくと、怪訝な表情を崩さず、小さく呟いて見せた。
「ノックくらいしたらどうだ?」
「…どうやら本物らしいな…」
中年の注意ともとれる言葉に、白い服の男は答えようとせず、別の話題を持ち掛ける。
「…何しに来たのさ…ウルキオラ」
少女が呟くようにして言葉を発する。白い男、ウルキオラはまたしてもその言葉に返すことなく、自分の話を一方的に押し付けようとする。
「…煌黒龍が現れたぞ」
「ああ、知ってるよ」
ウルキオラの言葉に、中年の男は頭を掻きながら面倒くさそうに言葉を返す。
「んで、お前は行かないのか?」
「…煌黒龍であれば、お前たちで十分だ…」
中年の男の問いに、ウルキオラは短く答えて見せる。
「そういや、あんたの目的…というか女神からの依頼は黒滅竜の討伐だったっけ?」
「…やはり貴様らも同じか…」
少女の言葉を聞き、ウルキオラは怪訝な様子で呟いて見せる。自身をこの世界に呼んだ存在である女神の名を耳にして、目の前にいる元同僚に向けて目を細める。
その視線を受けてか知らずか、中年の男が重い腰を上げるようにしてゆっくりと立ち上がる。
「俺たちは煌黒龍を倒して、この世界でのんびりと暮らす…」
「…お前らしいな…スターク」
中年の男、スタークの言葉に、ウルキオラはわからないほどの小さな笑みを浮かべながら口を開く。スタークはそんなウルキオラの様子を気にも留めず、ゆっくりと歩み始める。そして、ウルキオラの横を通り過ぎる。そしてすぐに歩みを止め、横目でウルキオラを見つめる。
「…お前は一体、何の目的をもって転生したんだ?」
「………」
スタークの言葉に、ウルキオラはじっと黙りこける。
「…お前ならてっきり依頼を断って、そのまま死を受け入れるもんだと思ったんだが…何か未練でもあんのか?」
「…語る言の葉はない…」
スタークの核心をつく様な言葉に、ウルキオラは些少の不快感を表情に滲ませる。それを察したスタークは一つため息をつくと、再び歩みを再開した。そして、玄関の取っ手に手を添えたところで、もう一度口を開く。
「黒魔導士に、天彗龍…死んだぞ…」
「…そうだな」
「いいのか?」
「…仲間だと思っていたのか?」
ウルキオラの感情のない言葉に、スタークはふっと苦笑いを浮かべる。
「変わらねえな…お前は…」
「…お前もな」
スタークの呆れたような言葉に、ウルキオラも同じようにして言葉を返す。
「…だがまあ、アルバレスとイシュガルの戦争に参加していない時点で、誰の味方でもなかったってことか…」
「…俺は誰とも手を組む気はない…」
ウルキオラがそう言い終え
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