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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第10章 アルバレス帝国編
第51話 白魔導士
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民は、首都クロッカスから離れていたため、人影はない。アレンは、一人の男を前方に捉えると、ゆっくりとその足取りを止める。そして、ゆっくりと息を吐き、真顔でその男に声を掛けた。
「よお…これで、何度目になる?アクノロギア…」
「…それは、相対した回数か?それとも、戦闘回数か?」
アクノロギアは、アレンへの質問に対し、ニヤッと不敵な笑みを浮かべる。
「そういや、お前の人間に化けた姿を見るのは初めてだったな…いや、それがお前の本来の姿か…もとは人間だもんな」
「ほう?我の過去を知っているのか?いや…それはお互い様か…」
アクノロギアは、小さく目を細めアレンをじっと見つめる。…アレンとアクノロギアは、今日までの間に、3度の命のやり取りをしていた。両者の実力は一流と言っていいだろう…。一流のモノ同士が拳を、剣を、魔力を交えたとき、互いの心を読み取れるという逸話がある。両者は、それが嘘偽りでないことを、何度目かの衝突で知ることになった。そう、互いの過去も、互いの目的も、互いの信念も…。
「俺とお前は…似たモノ同士だな…」
「ふっ…そのようだな…。我もうぬも、竜を憎む存在…だが…」
アレンの言葉に、アクノロギアは小さく笑いかける。そして含みあるように言葉を止めると、怪訝な表情を見せる。
「我は世界の終焉を望み、うぬは世界の存続を望む…」
「そして、互いにその理由もな…」
今度はアクノロギアの言葉に、アレンが小さく笑いかけた。
「…互いにわかりきっているからこそ、この会話は何の意味も為さないってことだな…」
「ああ、俺とうぬは似た者同士…だが、目的と信念は真逆…ならば…」
アクノロギアはそう呟くと、人間の姿を竜の姿へと変化させる。…天狼島で相対した時よりも、冥界島で相対した時よりも、一回りも二回りも強大なその姿にアレンは一瞬目を見開く。
「そうか…あの時とは、比べ物にならないほどに強くなったのか…」
「我は黒闇竜アクノロギア!!!竜の血を浴び、強者の魂を喰らって強くなる!!…アレンよ、うぬと出会えたのは幸運であった…。我は貴様との戦いで、更にになれる!!」
アクノロギアは轟音にも似た叫びでアレンへと言葉を掛ける。だが、それでもアレンは冷静な様子を崩さずにその場に鎮座していた。
「…俺も、お前と出会えてよかったよ…。お前のおかげで俺は…自分の力に過信することなく、更なる努力と向上心を持ってここまでこれた!!」
アレンはそう言い放つと同時に、圧倒的な魔力を放出する。そして、その魔力はアレンの身体に纏わりつき、巨大な竜の姿となったアクノロギアと同等かそれ以上の大きさを有するスサノオ、完成体スサノオを発動させた。両者は暫く睨みあうと、同時に駆け出す。
「アクノロギアーーー!!!!」
「アレーーーーーーン!!!!」
互いに互いの名を呼称し、
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