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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第10章 アルバレス帝国編
第51話 白魔導士
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を受けたゼレフは、ナツと頭突きする形で、一度攻撃の応酬を止める。
「どこまで僕の邪魔をすれば気が済むんだい…」
ナツは、ゼレフの言葉を聞きながらも、頭を振りぬくようにしてゼレフを押しのける。そうして、再度ゼレフの顔を殴り飛ばす。
「みんなと笑って過ごせる日々を…取り戻すまでだッ!」
「それを僕が作ってやるんじゃないかッ!!」
ナツの言葉に、ゼレフは激高したように答える。そして、ナツに向けて紫の魔力を纏った拳でアッパーを決め込む。
「ぐっ…違う!お前は自分のことしか考えてねえ…お前のやろうとしていることは、この世界を否定することだっ!!」
「世界に拒み続けられたものの苦しみを知らずに…よくも…ッ!」
ナツの言葉に、ゼレフは今までにない憤怒をその顔に浮かべる。瞬間、ナツのフェアリーテイルのギルドの紋章が輝きを生む。そしてそれは、凄まじい魔力を生成し、ナツの周りに吹き荒れる。それに気づいたゼレフは、大きく目を見開く。
「ま、まさか…それは…ッ!」
「すまねえ…また力をかりるぞ…」
「ア…アレンの魔力か…!!!」
ギルドの紋章から嵐のように吹き荒れるアレンの魔力に、ゼレフは酷く狼狽して見せる。
「アレンの魔力を…ギルドの力を…炎に変えてッ!!!!」
その魔力は、まるで太陽を思わせるような熱を帯び、炎へと変換される。
「うおおおおおおおおおッ!!!!!!!」
ナツは、その魔力をコントロールするかの如く、咆哮を上げる。
「ちっ…アレンめ…」
ナツから感じ取るアレンの魔力に、ゼレフは悪態をつく。そして、目を見開いて対抗するように魔力を込める。
「我が呪いよ…怒りよ…悲しみよ…全ての闇を力とせよ…」
ゼレフはゆっくりとナツに近づき、邪悪な魔力を極限まで圧縮し、高める。ナツの手には黄色を帯びた赤き炎が、ゼレフの手には、紫色の炎が纏わりつく。
「炎竜王の…崩拳ッ!!!!!!」
「暗黒爆炎刃!!」
両者の拳が、衝突を果たす。紫と赤の炎が互いに鍔迫り合いを起こす。その衝撃は、フェアリーテイルのギルドを破壊し、その魔力はフェアリーテイルの上空へと天高く伸びる。
…そうして暫く鍔迫り合いを繰り広げていた両者であったが、ゼレフの紫の炎が少しずつ押され始める。
「くっ…ナツだけじゃない…アレンにイグニール…そうか…」
ゼレフは自身の身体に襲い掛かる魔力と熱に、理解してしまう。そして思い浮かべる…。アレンとイグニールの姿を…。
「かて…ない…」
ゼレフはそう呟くと同時に、ナツの拳に殴り飛ばされ、ギルドの床へと衝撃を果たした。

ヒスイは、目の前にいるアレンの顔をただじっと眺めていた。アレンとのキスにより、自身の身体が人間に戻った。それが何を意味するのか…。ヒスイは、先ほどまで重ねていた唇の感触を思い出しながら、未だ働かない思考を何と
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