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レーヴァティン
第二百五十九話 ヴェネツィアに向かう中でその八

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「やっていくしかないですね」
「左様ですね」
「だからここは」
「魔神を倒したらなら」
「世界は救われる」
「そう信じてです」
 謙二も言った。
「ことを進めていきましょう」
「共に力を合わせ魔神のことを調べ」
「その全てを知り」
「そしてです」
「戦を挑み」
「そうして勝ちましょう」
「拙僧達のレベルは三百に達しています」 
 謙二は自分達の強さの話もした。
「この世界の神霊達以上に強いそうです」
「そう言われていますね」
「そこまで強いのですが」
「若し魔神がですね」
「拙僧達より強いなら」
 そうであるならというのだ。
「それも二十六人全員が力を合わせてもです」
「正面からは倒せないのなら」
「どうするべきか」
「考えどころですね」
「全くです」
「正面から向かって駄目ならです」
「知恵です」
 これを使って戦うというのだ。
「そうしていきましょう」
「如何に神と言えど無敵か」
「そうではないですから」
「力を合わせて駄目ならば」
「後は知恵です」
「そうでござるな」 
 智は二人の話に頷いた。
「正面から戦って勝てないのならば」
「頭を使えばいい」
 正が続いた。
「そうすればいい」
「そうでござるな」
「如何に神が強くともな」
「人間には頭があるでござる」
「無論あちらもそうだが」
 神、ここで言うのは海の魔神である。魔神であろうとも神は神である。それで正は今こう言うのである。
「俺達は二十六人いる」
「一人ではないでござる」
「そしてこの世界の者達もな」
「合せて一億に達するでござる」
「三人寄れば文殊の知恵だ」
 正はここでこの言葉を出した。
「なら一億人いればだ」
「それがまとまればでござるな」
「文殊菩薩どころではない」
「神をも遥かに凌駕するでござる」
「そうだ、神といえど無敵か」
「違うでござるな」
「この世に無敵の存在はいない」
 正は強い声で断言した。
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