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Fate/WizarDragonknight
邪神降臨
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だかった。
 突然の色の変化に、ムーンキャンサーもまた驚きを示す。
 闇は、やがてプラズマ火球を吸収していく。
 そして、闇が晴れた時。その場に、それがいた。

「キャスター……さん!」

 それは、彼女たちのうち誰の声だったのか。
 夜よりも尚深い闇を体に纏わせた参加者、キャスターの姿がそこにはあった。
 これまで戦ってきた参加者の中で、まだ成長前だったとはいえ唯一ムーンキャンサーが敗戦を喫した相手。
 彼女はムーンキャンサーを油断なく見つめながら、背後の三人の参加者たちへ告げた。

「お前たちは下がれ」

 キャスターの登場により、ムーンキャンサーに緊張が走る。
 漆黒の翼を広げる甲冑の彼女は、一度縮めた腕を広げる。すると、漆黒の闇が彼女の両手から放たれていく。
 ムーンキャンサーは大きく触手の膜を広げ、その起動能力でキャスターの攻撃を回避。そのまま、キャスターへすべての触手を向けた。
 一方キャスターも遅れてはいない。最初の触手を後退して回避し、その傍らに浮かぶ本がページを開く。
 ページに現れる赤い魔法陣。どことなく恐竜の顔を模した模様のそれが顕現すると同時に、キャスターの正面にも同じく赤い魔法陣が出現した。

「ジェノサイドブレイザー」

 魔法陣が恐竜の頭部の形へと歪んでいく。
 それは、その口から巨大な炎を放ち、夜の雲海を赤く染め上げる。ムーンキャンサーもプラズマ火球を数発放ち、彼女の攻撃と相殺させた。
 燃え広がっていく炎。
 刀使、奏者、勇者。そしてキャスター。敵対している参加者たちの姿が、炎の影に見えなくなっていく。
 やがて空一面を覆っていく炎が、視界そのものを埋め尽くすころ。
 ムーンキャンサーは、目的を優先させることにした。
 そのまま、雲海に下降していくムーンキャンサー。その目的地は、この聖杯戦争の舞台である見滝原の中心、見滝原中央駅。
 人々が集まる夜の中心街に、巨大なサーヴァントは降臨したのだ。



___その日、見滝原上空に現れた謎の巨大生物。それは、満月の光を受けながら、オーロラのような光を地上に齎した。その大量に撮影された映像、写真。その色合いの美しさから、虹の女神と同じ名を与えられた。すなわち、その正式名称は___



___邪神イリス___
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