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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第10章 アルバレス帝国編
第47話 マグノリア防衛戦
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ゃ!!」
「姫様!!!」
「ぐっ!!」
ヒスイ、国王、アルカディオス、ダートンがそれぞれに悲鳴をあげる。衝撃が収まりを見せ、視界を開くと、そこには1年半前と同じ絶望が鎮座していた。
「久しいな…小娘…」
「バル…ファルク…ッ!きゃあっ!!!」
バルファルクは、ヒスイに向けて小さく呟くと、腕でヒスイをつかみ取る。ヒスイは一瞬にして自らの身体の自由を奪われたことで悲鳴をあげていた。
「「っ!姫様!!」」
「ヒスイっ!」
バルファルクによってヒスイが拘束されたのを見て、アルカディオスとダートン、国王が悲痛の叫びをあげる。
「ぐっ…いやあッ!!」
バルファルクの強大な手の中で悶えるヒスイであったが、か弱き少女がバルファルクの拳から逃げれるわけもなく、その犯行は無意味に終わる。
「貴様っ!姫様を離せ!!」
「ふふっ!この小娘は首都クロッカスの中央で握りつぶしてくれる…」
アルカディオスの声をあざ笑うかのように、バルファルクは低く唸るように、それでいて嘲笑するかのようにして言葉を発する。
「よ、よせ!!」
「お父様!!…あぁっ!」
バルファルクの発言に、酷く狼狽しながら国王が口を開くが、ヒスイの叫びと共に、バルファルクは一気に玉座の間から姿を消す。
「くっ…い、いや…」
ヒスイは、圧倒的なスピードで首都クロッカスの中央上空で滞空するバルファルクの手の中でこれまでにない悲鳴をあげる。高さは50mほどであろうか。バルファルクの腕から逃れられたとしても、この高さから落ちればひとたまりもない。だが、このままバルファルクの腕の中にいても握りつぶされて終わりだ。
ヒスイはそんな絶望的な中、ある男の姿を思い浮かべる。
「(アレン様…アレン様…)」
ヒスイは自身が愛する男の姿を思い出しながら、大粒の涙を零す。
「フィニスの時のお返しだ…小娘―!!!」
バルファルクはそう言い、ヒスイを掴む腕に力を込めて握りつぶそうとする。しかし、刹那、ヒスイを掴む感覚を失い、力を込めて拳に肉が、骨が潰れる感触も感じない。
そして、ある男が少し離れたところに滞空しているのが見て取れた。その男は、先ほどまで自身が腕に納めていたヒスイを抱きかかえるようにしてこちらを見据えていた。
「ちっ…またすんでのところで…貴様は実に運がいいようだな…小娘…」
バルファルクは、その男を眺めながらヒスイに声を掛けた。ヒスイは自身に襲い掛かる痛みや恐怖に身を固めていた。しかし、優しく抱きかかえられる感覚とバルファルクの言葉を聞き、ゆっくりと視界を開く。そして、目を見開く。そこには、先ほどまで心で頭で思い浮かべていた男がいた。
「ア…アレン…様…アレン様―!」
ヒスイはその男を確認すると、まるで子どものように泣きじゃくり、アレンへと抱き着く。「…何とか間に合ったな…。しか
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